無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

2021-01-01から1年間の記事一覧

237. ほえる犬は噛まない

引用元:amazon.co.jp ソウルにある大きな団地で起こる、子犬の連続失踪をコミカルに描いた、ポン・ジュノ監督の長編デビュー作品(2000年) 出世コースから外れ気味で、イライラが募る大学の非常勤講師として働くユンジュ(イ・ソンジェ)は、出産間近の妻…

236. 東京ゴッドファーザーズ

引用元:filmarks.com 2003年公開の今敏監督によるアニメ作品 舞台は年末の東京 前回、日本には若者のホームレスはいないという風なことを書いたばかり 本作の主役は、家出少女のミユキと、そのミユキに「オッサンのオバサン」と呼ばれているオカマのハナち…

235. 犯罪「幸福」

引用元:amazon.co.jp 2012年のドイツ映画 マケドニアで羊飼いの娘として幸せな生活を送っていたのに、内戦で両親が殺害され、自らも兵士に乱暴されてしまったイリーナ(アルバ・ロルヴァケル)は不法移民としてベルリンに流れ着き、身体を売って生計を立て…

234. 仄暗い水の底から

引用元:amazon.co.jp 珍しくホラー映画を 2002年の公開 松原淑美(黒木瞳)は、幼い娘、郁子の親権を、別れた夫(小日向文世)と争っていた これまで子供に対してさして関心を示してこなかった元夫が、親権を求めてきたことや、自分が過去に精神を患ったこ…

233. 危険なプロット

引用元:Yahoo!映画 2012年公開のフランソワ・オゾン監督作品 高校の国語教師ジェルマン(フェブリス・ルキーニ)は、新学期を迎え生徒に作文の課題を出すも、生徒たちのレベルの低さにやる気を失いつつあった いつものように自宅で妻のジャンヌ(クリスティ…

232. ブルー・リベンジ

引用元:Yahoo!映画 2013年のアメリカ映画 ホームレスのドワイト(メイコン・ブレア)は、ボロボロの青のポンティアック(2010年に廃止されたGMの中位ブランド)に身の回りのものを押し込み、ビーチのほとりで寝泊まりしていた いつもの様に車内で眠っている…

231. 点

引用元:filmarks.com 「愚行録」の石川慶監督によるショートムービー 2017年の作品 父親が亡くなってから地元の理髪店を継いでいるタカシ(山田孝之) 夏の暑い日、いつもの様に開店の準備をしていると、高校時代につきあっていたともえ(中村ゆり)が店の…

230. 黄金を抱いて翔べ

引用元:amazon.co.jp 前回に続いて2012年公開の日本映画 調達屋として犯罪のサポートをしてきた幸田(妻夫木聡)は、友人の北川(浅野忠信) から金塊強奪を持ちかけられる 大阪にある銀行の地下に眠る、完全な防犯システムに守られた240億円相当の金塊を盗…

229. 夢の涯てまでも

引用元:amazon.co.jp 念願だった本作をついに鑑賞 渋谷Bunkamuraル・シネマで上映されているヴィム・ヴェンダースの10作品中、一番の目玉といっていいだろう ディレクターズカットの4Kレストア版、何と 287 分! 1作品でこの長さは、個人的には「嶺街少年殺…

228. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

引用元:Yahoo!映画 2007年公開のアメリカ映画 今となっては思い出せないけれど、何らかの事情で(他の作品を観に行ったのに上映時間に間に合わなかったとかで)予期せず劇場で観た作品 「タイトル(いづれ血に染まる)からして不気味だなあ」 と思いながら…

227. ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男

引用元:amazon.co.jp 2014年のアメリカ映画 貧しい南部(サウスカロライナ州)の非常に貧しい家に生まれ育ったジェームス・ブラウン 両親に捨てられ、叔母に引き取られた彼には、教会で聞く音楽が唯一の楽しみ (幼いころにジョージア州に引っ越している) …

226. どうしようもない恋の唄

2018年公開 仕事に失敗、妻も子供を連れて逃げてしまい自暴自棄になった中年の男、矢代 死ぬつもりで東京の場末の街にやってきて、ふらっと入った風俗店でヒナという女性と出会い救われる 矢代はヒモ生活を送っている間に死ぬことを思い留まり、さらに純真な…

225. TOKYO!

引用元:Yahoo!映画 2008年のフランス・日本・ドイツ・韓国合作 ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノという三人の監督が、それぞれ東京を舞台に作成したショート・ムービーのオムニバス まず、ミシェル・ゴンドリー監督の「インテリア・…

224. そして、デブノーの森へ

引用元:Yahoo!映画 2004年のイタリア・スイス・フランス作品 セルジュ・ノヴァクという名で、素性を隠したままベストセラーを書き続けている人気作家のダニエル(ダニエル・オートゥイユ) 義理の息子ファブリッツィオ(ジョルジオ・ルパーノ)の結婚式に向…

223. 七人の侍

引用元:Yahoo!映画 1954年の公開 1952年に公開された「生きる」に続く、黒澤明監督作品 常に名画ランキングの上位で、海外からも高く評価されている作品とあって「いつか観なきゃ」と思いつつ(自分の好みではない気がして)後回しにしていた 戦国時代末期…

222. 天城越え

引用元:shochiku.co.jp 1983年の作品 松本清張による原作は、1959年に書籍化された短編集「黒い画集2」に収録 下田の鍛冶屋に住んでいる16歳の少年(伊藤洋一)は、大好きな母の情事(父とは異なる男との)を目撃してしまい、家を飛び出して兄のいる静岡を…

221. 都会のアリス

引用元:amazon.co.jp ヴィム・ヴェンダースの10作品が公開されている「レトロスペクティブ」 まずは「都会のアリス」を観に行ってきた 1973年の西ドイツ映画 ヴィム・ヴェンダース監督のロード・ムービー三部作の序章 ストーリーにそれほど起伏も感動も驚き…

220. リスペクト

引用元:filmarks.com 2021年のアメリカ映画 幼い頃から圧倒的な歌唱力で大人たちを驚かせてきたアレサ(ジェニファー・ハドソン) デトロイトで有名な教会の牧師をしている厳格な父親C・Lフランクリン(フォレスト・ウィテカー)の自慢の娘として教会や自宅…

219. ダーティハリー

引用元:amazon.co.jp クリント・イーストウッドの出世作 これほど有名なシリーズ物を最近まで観たことがなかったけれど、近年(と言ってもココ20年くらい)のイーストウッド作品がことごとく素晴らしいこともあって一作目を鑑賞 1971年のアメリカ映画 ホテ…

218. エリックを探して

引用元:Yahoo!映画 2009年のケン・ローチ監督作品 もちろん労働者階級の日常を描いてはいるけれど、いつもよりコメディ感強め いろんなことが上手く行かず、人生に絶望している郵便局員のエリック(スティーブ・エベッツ)は、7年前に出て行った妻の連れ子…

217. 記憶にございません

引用元:Yahoo!映画 2019年公開の三谷幸喜監督作品 タイトルはその昔、ロッキード事件で証人喚問された実業家の発言が当時の流行語になったもの(この台詞が半世紀近くも使われているほどに国会の中身に進歩が無い?) 中井貴一演じる総理大臣が、記憶を失く…

216. ラブソング

引用元:amazon.co.jp 1996年の香港映画 1986年に天津から香港に出てきたシウクワンは、生まれて初めて入ったマクドナルドで(広東語がわからなくて困っていたところに)レイキウという女性と知り合う ふたりは同じ大陸出身者で、テレサ・テンが好きという共…

215. アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン

引用元:eiga.com 1972年にロスのバプティスト教会で収録されたライブ アルバムでは聴いたことがあるけれど、映像はずっと公開されていなかった 念願のライブ映像を映画作品として観られるのを楽しみにしていたのに、不覚にも緊急事態宣言だとかスケジュール…

214. ドリームガールズ

引用元:amazon.co.jp 前回の「デトロイト」に続いて同じく60年代のデトロイトから 音楽プロデューサーのカーティス(ジェイミー・フォックス)は、女癖の悪いシンガーのジミー(なんとエディ・マーフィ)のせいでバックコーラスに逃げられ、後任の女性コー…

213. デトロイト

引用元:amazon.co.jp 2017年のアメリカ映画 1967年に起こったデトロイト暴動をベースにした作品 (暴動からちょうど50年後の映画公開) デトロイト市は、2013年の財政破綻から徐々に景気回復し、今ではビッグ3の工場雇用拡大があったり、新たにロボット産業…

212. 魚影の群れ

引用元:amazon.co.jp 1983年の作品 観終わってから原作が吉村昭と知り「なるほど」と納得 大間に住む房次郎(緒形拳)は、マグロ漁師としての腕は良いが、短気で言葉より先に手が出てしまう そのせいか妻のアヤは20年前に家を出て行った ひとり娘のトキ子(…

211. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

引用元:amazon.co.jp 2003年のアメリカ映画 テキサスの大学で哲学を教えている人気教授のデビッド・ゲイル(ケヴィン・スペイシー)は、死刑制度に反対する活動をしている プライベートでは妻と息子を愛する、理想的な父親のはずだったのに、同じ活動をして…

210. 山の音

引用元:wikipedia.org 1954年の作品 成瀬巳喜男監督、川端康成の同名小説が原作 終戦から数年後の鎌倉、妻と長男夫婦と四人で暮らす尾形(山村聡)は、重役として東京の会社に勤務している 昨年、還暦を迎え、これまで健康を特に意識したことはなかったもの…

209. 狼たちの午後

引用元:amazon.co.jp 前回の「スケアクロウ」から2年、同じくアル・パチーノ主演の1975年の作品 現代は「Dog Day Afternoon」 Dog Day = うだるような暑さ だから狼というのは誤訳というか(もちろん本作中に狼は出てこない)雰囲気で訳したものなのだろう…

208. スケアクロウ

引用元:Yahoo!映画 1973年のアメリカ映画 いわゆるアメリカン・ニュー・シネマ作品のひとつ なぜアメリカン・ニュー・シネマに惹かれるのかと考えてみたところ、現代の社会では受け入れられなくなってしまったものへの憧れが根底にあるとは思うけれど、果た…