引用元:filmarks.com
「愚行録」の石川慶監督によるショートムービー
2017年の作品
父親が亡くなってから地元の理髪店を継いでいるタカシ(山田孝之)
夏の暑い日、いつもの様に開店の準備をしていると、高校時代につきあっていたともえ(中村ゆり)が店の前に立っていた
14年振りの再会
ともえは「明日、結婚式があるからうなじの毛を剃ってほしい」
と言い、タカシは彼女を店に入れる
30分にも満たない作品
台詞も少なく、登場人物もほぼ二人
余白がいろいろ語っているようで、観終わってから余韻に浸ることができる
式の前日にまるで用事を済ませるみたいに平然と、それでいて内心そんなはずがないことは明らかな、何と質(たち)の悪い訪問だろう
「来店したお客への対応」という通常の行為が意味するものと、「昔の彼女の首に触れる(しかも彼女の意志によって)」という行為が本質的に意味するもののギャップが激し過ぎる
何事も無かったかのように(かといってそんなワケはない空気を漂わせて)店を出て行くともえ
「これがイタリア映画なら、お会計の前に感情のダムが決壊するんだろうなあ」
と余計なことまで考えてしまう
エンドロール中に流れる yonige の曲も本作の雰囲気に合っている
また数年後(の真夏に)観たい作品