
引用元:amazon.co.jp
監督も、主演の俳優も知らない作品ながら、主人公が名前を偽って茨城で生活するというストーリーに(これまで北関東にまったく接点がなく、行ったこともほぼ無いせいか)無性に惹かれて鑑賞
正男(津田寛治)は、流れ着いた茨城で、偽名を使いながら生活していた
それは雇ってもらえる会社に潜り込み、バレるまで適当に働き、特に楽しみも無い孤独な毎日だった
今働いている廃棄再生場でも、(入社時に説明していた親族の話で食い違う点があると)同僚が上長に漏らしたことで、居場所を失いそうになったまさにその時、工場に父親を呼びに来た女子高生に助けられる
笑子(駒井連)というその少女は、正男がいくら聞いても、何故そのうような助け舟を出したのか説明しないのだが、なぜは正男がいくつかの偽名を使って転々と生活していることを知っていた
そして強引に正男の借家で寛いだり、食事をしたりするうちに、正男も笑子との生活を楽しく思うようになっていく
大御所がキャスティングされているわけでもなく、映像からも低予算を感じさせてはいるけれど、演技からもカメラワークからも高い熱量を感じさせる実直な作品
話の展開や設定には、多少強引な部分もあるけれど、それ以上に個性的で最後まで楽しめた
ちなみにほとんどの人が「偽名」を使ったことはないだろうけれど、「本名ではない名前」という意味では、ネット上のハンドルネームであったり、ビジネスネームや芸名を使っている人もいるだろう
そして文書偽造に当たるのは、「表示されている名前の人物」と「その名前を使用した人物」の人格に同一性が見られないケースを言うらしく、正男のように偽名を使って何とか生きていくことも出来るのかもしれない
それでも納税だったり、住宅を探したりするのは普通にハードルが高いのだろうな
明日は、どうして父親はふらっと居なくなるのか?と改めて思う映画をご紹介