無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

237. ほえる犬は噛まない

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引用元:amazon.co.jp

 

ソウルにある大きな団地で起こる、子犬の連続失踪をコミカルに描いた、ポン・ジュノ監督の長編デビュー作品(2000年)

 

 

出世コースから外れ気味で、イライラが募る大学の非常勤講師として働くユンジュ(イ・ソンジェ)は、出産間近の妻ウンシル(キム・ホジョン)の稼ぎに頼りながらこの団地に住んでいる

 

団地では飼うことが禁止されているなずの犬の鳴き声が、最近特にうるさいことに腹を立てたユンジュは、老女が連れ歩いている犬を連れ去り地下室に閉じ込めてしまう

 

団地の管理事務所の経理担当として働いているヒョンナム(ペ・ドゥナ)は、商業高校を卒業したばかり、仕事もおぼつかず毎日上司に怒られてばかり

 

そんな彼女も、犬の捜索願いが最近目立つことに気を病み、迷い犬のビラ配りを手伝ってあげたりするも「職場を離れてはダメ」と再び上司に叱られてしまう

 

 

 

 

本作には犬鍋を作る場面もあるので、気になる方はくれぐれもご注意を

 

 

韓国の犬食文化については、1988年のソウル・オリンピックの際には、犬肉料理店の移動などで事なきを得たものの、2002年のサッカーW杯の時には、FIFAから正式に要請されたものを、古くからある食文化として拒否、今でも精がつくとして夏場に食べる習慣がある

 

一方で、2018年には食用として犬を屠殺することが禁止されたことに伴って専門店の数も減り、若い人は食べなくなってきているらしい

 

犬食を法律で禁じることについては 51% が反対

 

という世論調査結果も出ている

 

反対の理由は、文化や伝統という観点で反対する人もいれば、犬食そのものに反対か否かは別として「法律で縛るものではない」と反対する人も

 

昨今、(ウィルスの問題など)自国の枠を越えて影響を及ぼすこともあって、判断は以前にも増して難しくなったけれど、それでも基本的にはよその国の食文化に口を挟むのはどうかとは思う

 

 ポン・ジュノ監督の様に、国内では経済自由化と民主化の恩恵を受けた「恵まれた若い世代」にとっては、敢えて触れたくないテーマのようにも思えるところを、コミカルに描いたところも興味深い

 

 

背景に流れるジャズも、聴き慣れると本作にマッチしているように感じられたが、この辺りは良くも悪くも監督のデビュー作という風に思えた

 

そして何といってもペ・ドゥナの黄色いパーカーが印象的

 

 

それではみなさま、よいお年を

 

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