無人島シネマ

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229. 夢の涯てまでも

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引用元:amazon.co.jp

 

念願だった本作をついに鑑賞

 

渋谷Bunkamuraル・シネマで上映されているヴィム・ヴェンダースの10作品中、一番の目玉といっていいだろう

 

ディレクターズカットの4Kレストア版、何と 287 分!

 

1作品でこの長さは、個人的には「嶺街少年殺人事件」の236分以来

 

 

今回のレトロスペクティブは約40日間ある中で、本作は何と8回も上映される

 

さすがに空席が目立つかな?と思いきや、席はほぼ半分埋まっていた

 

今は隣の席を空ける必要はないけれど、半数埋まっていれば感覚的には満席だろう

 

60代と思われる層が最も多く、20-30代がチラホラ、男女比は6:4といったところか

 

何せ本編が長いので予告編はなく、例のノーモア映画泥棒とコロナ禍での注意事項だけ流してスグに上映開始

 

 

 

 

クレア(ソルヴェーグ・ドマルタン)は、ヴェネツィアにある友人宅から、車でパートナーと暮らすパリの自宅へと向かう

 

その途中、貰い事故でパートナーの自慢の車を壊してしまう

 

事故の相手(二人組の男たち)の車は動かなくなってしまったが、クレアの車は(フロントガラスは大破したものの)走りには問題が無く、三人で次の街まで移動することに

 

取り敢えずモーテルを見つけ泊まることにするも、男たちは大金を持っていて(後に銀行強盗で得た現金だと判明する)無事に保管してくれればその3割を分け前としてクレアにやるという

 

申し出を受け入れたクレアは、翌朝一人でパリに向けて出発する

 

というストーリーもほどほどに、パリ、リスボン、ベルリン、東京、サンフランシスコと彷徨う様に移動するクレアになりきって観ているウチに、15分の途中休憩

 

後半はクレアが出会うトレヴァーという男(ウィリアム・ハート)の両親が住むオーストラリアでのシーンが長く、必然的にストーリー展開中心で観ていくことになる分、ヴェンダース味は控え目

 

大作に相応しいエンディングを目指したのか、若干力み過ぎな印象もあるけれど、これはこれでご愛嬌

 

いろんな意味で異色のヴェンダース作品を、劇場で堪能できたことに大満足

 

 

日本のシーンは、笠智衆が登場する箱根の旅館のシーンが長く、東京では逃走劇が繰り広げられるくらいだったけれど、「東京画」でゴルフ練習場にこだわった様に、カプセルホテルとパチンコ屋はどうしても撮影したかったんだろうなあ

 

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