
引用元:amazon.co.jp
最初にタイトルを見た時に「つむさおり、って何?」と思ってしまった
主人公の名前が、さおり、だと知ってからやっと「ああ、あの積む、か」と認識
ややアテンションプリーズなネーミングではあるけれど、作品自体の目的にも沿っているせいか、嫌悪感は無い
さおり(黒沢あすか)と慶介(木村圭作)は、互いに再婚同士で、一緒になって5年目を迎えていた
慶介は外で営業マンとして、さおりは自宅でイラストレーターとして共働きするも、家事は 100 : 0 でさおりがこなしている
そんなある日、愛犬を散歩に連れ出していたさおりは、地面に小さな穴を見つける
そしてそれ以来、耳鳴りがするようになると同時に、夫の立てる様々な音が気になって、日常生活を維持できなくなってしまう
わずか38分の作品ながら、これ以上長いと耐えられないくらい、慶介の生活音が不快
椅子にドカッと座ったり、ナイフやフォークを投げる様に置いたり、仕事の電話も、風呂での歌声も、最悪なのは食事中のクチャクチャ
主役のさおりを演じた黒沢あすかの演技(HORRIBLE IMAGINNINGS FILM FEST 2019 短編部門の主演女優賞に輝いている)も素晴らしいけれど、間違いなく世の女性すべて(もし本作を観たら)から嫌悪感を引き出した木村圭作の快演こそが、本作の幹だと感じる
タイトルの通り「積んで」しまったさおりには同情してしまうけれど、それと同時に(暮らしていくウチに徐々にわかることではないだろうと)折角の再婚なのに、どうしてこんなヒトを選ぶのか?
そんな疑問も映画らしいかと、これまでにレビューした中で「再婚」で検索してみると、「空白」、「潔白」、「幼な子われらに生まれ」、「最初の晩餐」、「WANDA/ワンダ」、「スケアクロウ」などキリがない
不快な人と電車の中やレストラン、映画館で隣り合わせるのも不幸だけど、それが会社の同僚や、ましてや家族となると距離を置くわけにもいかず、かなりのストレスだろう
「自分も気をつけよう」と思うと同時に(限界はあるけれど)あまり周囲の音を気にしないようにしなきゃ、とも
例えば、映画館でも気になる音を立てるヒトは居るけれど、彼らは決して絶滅してくれないのだから、それを気にして折角の映画を台無しにするのは勿体ない
明日は、ビル・マーレイ主演作品をご紹介