無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1502. ぼくたちの家族

f:id:desertislandmovie:20211012084833j:plain

引用元:amazon.co.jp

 

川の底からこんにちは」、「舟を編む」、「バンクーバーの朝日」、「映画、夜空はいつでも最高密度の青色だ」などの監督をした石井裕也による2014年の作品

 

原作者である早見和真の、母が余命宣告を受けた時期に執筆されている話

 

「亡くなってからでは美化して書いてしまう」という想いがあったようで、本作でも母が余命宣告を受けてからの家族や周囲の反応のバラつきなどに納得のリアリティを感じる(その小説は「砂上のファンファーレ」というタイトルで出版され、本作公開後に同じタイトルに統一されている)

 

 

 

結婚した長男の浩介(妻夫木聡)から「妻が妊娠した」という嬉しい電話を受け、母の玲子(原田美枝子)は夫の克明(長塚京三)と一緒に喜ぶ

 

ふたりにとって初孫でもあり、また以前は引き籠り生活をして散々苦労をかけた浩介が立派に就職し一児の父親になるということでもあった

 

しかし玲子には最近物忘れがひどくなったという自覚があり、不安から次男の俊平(池松壮亮)に相談する

 

「物忘れなんて俺だってするよ」と言われ妙に安心したのもつかの間、浩介の妻とご両親を交えたお祝いの食事の席で玲子はその場に関係のない発言を繰り返し、皆を不安にさせてしまう

 

 

 

二人の親が支えてきた家族を今度は子供たちが、、という単純な図式ではなく、不登校で迷惑を掛けてきた浩介が、妊娠しデリケートになった妻のケアもしながら玲子を支える反面、父の克明はそんな浩介の指示に従うのが精一杯、家族の中ではずっと戦力扱いされていなかった学生の俊平の方がよほど頼りになることがわかる

 

こうした家族の関係を長塚京三原田美枝子妻夫木聡池松壮亮という「これ以上ない」キャスティングで描いていく

 

いわゆる「時々は観応えのある邦画を」という時にぴったりな作品

 

 

 

明日は、色んな意味で犬っぽい男の映画をご紹介