無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

677. 乾いた湖

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引用元:amazon.co.jp

 

安保闘争中の大学生を描いた1960年の作品

 

 

大学の自治会の活動に明け暮れる者、女の子を集めてお酒を飲んだり船に乗ったりして遊ぶことに夢中な者、田舎から仕送りを絶たれて金策に走る者

 

同じ大学に通いながらも抱えている状況は夫々という中、卓也(三上真一郎)は学生運動にも参加し、女の子とも遊び、それとは別に彼女もいた

 

自治会のお金でバーに行き、そこのマダムとも深い仲になっていた

 

そんな卓也の友達の中に父親が汚職事件に絡んで自殺してしまった葉子(岩下志麻)がいた

 

 

葉子の父親は代議士の大瀬戸(伊藤雄之助)に追い詰められた末に自殺したこと、そしてその大瀬戸も同じバーに出入りしていることを知った卓也は、バーで大瀬戸に政治理論をぶつける

 

 

 

この時代の日本映画は

 

「自分ならどういう立ち位置(どの役に近い)だろうか?」

 

などと想像しながら観ることがあるけれど、本作は珍しく自分がその中に存在することがイメージできなかった

 

映画作品としては楽しみつつも、個々を描いているようでいて、実際にはもっと大きな現象を描くことを優先しているせいなのか

 

或いは主役の卓也が(青春映画の主人公にしても)幼稚で共感しづらかったせいなのか

 

そういえば三上真一郎は、小津安二郎監督の「秋刀魚の味」にも出演しているけれど、そこでも岩下志麻と共演している

 

ちなみに本作は岩下志麻のデビュー作品

 

 

残念ながら映像は見当たらなかった

 

 

 

明日は、ニコール・キッドマンにすっかり魅了されてしまった作品をご紹介

 

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