無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

893. 鬼龍院花子の生涯

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引用元:toei-video.co.jp

タイトルが有名なせいで「何となく知っている気になっていた」けれど、実際には何も知らなかったことがよくわかった

 

 

舞台は大正10年の高知県

 

「鬼政(おにまさ)」と呼ばれている地元の大親分、鬼龍院政五郎(仲代達矢)と、妻の歌(岩下志麻)の間には子供がおらず、日頃面倒を見てやっている子だくさんの白井家から、男の子を養子に迎える

 

しかし白井家を訪れた鬼政は、男の子の隣に座っていた12歳になる姉の松恵(仙道敦子、成人後は夏目雅子)に目を留め、ふたり一緒に引き取ることにする

 

 

ある日、鬼政は音、そして松恵を連れて闘犬場に出掛ける

 

そこで横綱闘犬が格下に敗れる波乱が起こり、負けた側の末長組の組長の平蔵(内田良平)とその妻の秋尾(夏木マリ)がいちゃもんをつけて騒ぎになってしまう

 

そこで鬼政が乗り出して場を収めたものの、執念深い末長は手下に勝利した土佐犬を始末させる

 

鬼政は、幼い頃から寝起きを共にして育ててきた大事な闘犬を殺された主に泣きつかれ、ひとり末長組に乗り込む

 

結局、狡賢い末長は逃亡しており、妻の秋尾では話にならず、帰りがけに末長の屋敷で働いていた女中のつるを持ち帰り、そのまま妾にしてしまう

 

松恵は、鬼政の身の回りのお世話をしながら勉強を続け「女が勉強して何になる」と反対されながらも教師になり、家業とは一定の距離を保って暮らすようになる

 

その頃、土佐電鉄ストライキが起こり、鬼政は昔から世話になってきた筆頭株主の須田から仲裁を頼まれるも、逆に労働組合の参謀役をしていた田辺(山本圭)に惚れ込んでしまう

 

 

 ↑ のポスターもお色気路線ではあるけれど、(それ無くしても)内容のあるストーリーで観応えがあった

 

夏目雅子=花子でもないし、「なめたらいかんぜよ」という決め台詞も(作品を通して観れば)浮いている印象

 

結果として大ヒットすれば正解なのかもしれないけれど、「そこまでしなくてもヒットしたのでは?」とも思う

 

 

宮尾登美子高知県出身)の原作小説も是非読んでみたい

 

鬼政のモデルとなったのは、大正から昭和にかけて土佐で活躍した鬼頭良之助こと森田良吉という侠客

 

海産物商に始まり、魚市場の用心棒をしたり、社会労働運動に傾倒して大正9年には初となるメーデーを敢行したという

 

 

明日は、親が訪ねて来る時に参考にしたい(?)映画を紹介します

 

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