無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

665. 最後まで行く

 

久しぶりに、六本木ヒルズにて鑑賞

 

 

 

大雨の降る12月29日の夜、刑事の工藤(岡田准一)は、車を飛ばしている

 

つき合いで、都内で飲んでいたところに、妻の美沙子(広末涼子)からの、「母が危篤」という電話により、病院に向かっていた

 

 

運転中に何度も、「まだ到着しないの?」と急かす、美沙子の電話に対応していた工藤だったが、イライラが最高潮に達していたまさにその時、所長からの電話で「署内での裏金作りの疑惑がスクープされそうだ」と、その関与を疑われてしまう

 

そして、ついに母の最期を美沙子からの電話で知らされてしまう

 

愕然としつつ、スピードを出し続けていた工藤の目の前に、突然若い男が現れ、避けることも出来ず撥ねてしまう

 

 

 

 

完全にパニックになった工藤だったが、男の遺体をトランクに収め、そのまま病院に向かう

 

到着後、まだ幼い娘と、不機嫌を通り越して呆れている美沙子と顔を合わせ、亡くなった母と対面、そして病院から勧められた葬儀屋に来てもらい、夜のうちに遺体を移すことに

 

翌日、火葬されるまで、この場所に安置されると聞いた工藤は、

 

「母ひとり、子ひとりで、育ててもらったから、今晩自分がここに残って母と一緒に過ごしたい」

 

と、葬儀屋の職員に申し出る

 

 

 

 

 

妻からは離婚を切り出され、県警本部からは汚職の追及を受け、そして何よりも轢いてしまった男の遺体の処分も、、、相当なパニックに陥りながらも、最愛の母の死を悲しむどころか、窮地から脱するために利用しようとする、冷静であり、冷酷であり、そして最後の最後まで自分のことだけを考えている、最低な工藤

 

 

常に怒っている妻を広末涼子、サイキックな県警本部の監察官を綾野剛、そして老獪なヤクザを柄本明が好演

 

「この三人のキャスティングは、安全過ぎないか?」

 

と、感じてしまう程に、彼らの本領が発揮される役どころではあるけれど、他の役者だったら物足りない感があったかもなあ、とも思う

 

 

しかし、ここまで「年の瀬」感のある映画の公開が、どうして5月なんだろうか?

 

そして、思わせぶりなタイトル

 

「最後まで行く(ゾ)」という、ふたりの男の意気込み(狂気?)と、コメディになるレベルの顔芸に笑ってしまった

 

 

明日は、ホテルの一室で「映画は終わっているのか?」というテーマで語り合う作品をご紹介

 

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