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1982年、フランス・西ドイツ合作
ヴィム・ヴェンダース監督が、同年行われたカンヌ映画祭に集まった映画人に、ホテルの一室で同じ質問に答えてもらったドキュメンタリー
ゴダール、スピルバーグ、ミケランジェロ・アントニオーニなど、錚々たるメンバーが答えている
その質問とは
「映画とは、失われつつある言語で、死にかけている芸術か?」
というもの
テレビとの比較や、芸術映画と商業映画の違いについてなど、当時巨匠ではないものの、すでにトップのクリエイターだった人たちが、赤裸々に危機感を持って熱く語っている姿が印象的
40年経った今、芸術やエンターテインメントが多様化した中で、映画の存在も独占的なものではなくなっている(1982年すでにそうであったように)けれど、しぶとく生き残っていることは(こうして改めて考えると)面白いし、安堵する
テレビでさえ淘汰されていてもおかしくない経過年数の長さではあるけれど、映画がその長い期間、映画以外のメディアでは賄えない需要を満たしてきたということなのだろう
近年、さすがに200分の大作映画は減ってきたけれど、時代に合わせて主流の作品が60分以下になるでもなく、依然として二時間前後の作品が受け入れられているのは(数秒の動画が流行っている今時)驚くべきことなのかもしれない
ちなみに200分以上の有名大作というと
「風と共に去りぬ」(1939/222min)
「七人の侍」(1954/207min)
「十戒」(1956/220min)
「ベン・ハー」(1959/224min)
「アラビアのロレンス」(1962/207min)
「ゴッドファーザー PARTⅡ」(1974/200min)
「1900年」(1976/316min)
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984/251min)
「ラストエンペラー」(1987/219min)
「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」(2003/201min)
などが浮かぶけれど、最近でも「アイリッシュマン」(2019/209min)などもあり、極端な時短傾向でないことは嬉しい
「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」(1991/235min)や「ハッピーアワー」(2015/317min)も、お薦めするには勇気が必要だけど、傑作であることは間違いない
その結果、10-20代から映画が敬遠されていなければ良いのだけれど、、
明日は、香港の田舎の景色が楽しめる映画をご紹介