無人島シネマ

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663. 幸せのレシピ

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引用元:Yahoo.co.jp

 

2007年のアメリカ映画

 

原題は「No Reservations」

 

 

マンハッタンにある、その名も「Bleecker22」というレストランで料理長をしているケイト(キャサリン・セタ・ジョーンズ)

 

評判のシェフとして、店を切り盛りする彼女には大きな責任があり、厨房に関するすべては、誰にも頼ることなく徹底して管理

 

しかし、客商売をするには難があるほどの完璧主義者で、オーナーからセラピーに通うことを命じられていた

 

 

ある日、シングルマザーである、姉のクリスティーンと姪のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)が、ケイトに会うために車でニューヨークにやってくる

 

仕事が忙しいながらも楽しみにしていたところ、来る途中の交通事故によって姉は亡くなってしまう

 

ゾーイは軽傷で済んだものの、他に身寄りもなく、ケイトがゾーイの面倒をみることに

 

退院後のゾーイを励まそうと、自宅で自慢の料理を振る舞うも手を付けてもらえず、悩むケイト

 

姉を失くしたショックで仕事も手に着かないだろう、とオーナーから、一週間の休暇を与えられていたケイトは、厨房のことがどうしても気になり店を訪れる

 

すると、産休で休みに入る予定の副料理長の後任として、ニック(アーロン・エッカート)という、軽薄そうな男性が厨房を仕切っていた

 

ケイトは「自分に相談もなく厨房のスタッフを決めるなんて」とオーナーを非難するも、ニックの腕前は確かで、周囲のスタッフも彼を認めていることから渋々チーム入りを許可する

 

 

ゾーイは相変わらずケイトに心を開かず、雇ってみたベビーシッターにも懐かない

 

彼女を部屋において長時間働きに出るわけにもいかず、ケイとはゾーイをレストランに連れて来る

 

ニックは、厨房で手持無沙汰にしているゾーイが、食事をとらないことを知ると、ゾーイに近づき、バジルの葉を摘ませ、その横で自分で用意した賄のパスタを食べる

 

そして忙しい振りをして、ゾーイにパスタの皿を持たせその場を離れる

 

しばらくするとゾーイは我慢しきれずパスタを食べ始める

 

 

 

 

ニックと仲良しになったゾーイが、厨房を手伝う様になるも、作業台に置いてあったトリュフの匂いを嗅いで、ゴミ箱に捨ててしまうシーンがある

 

誰しも最初にこの匂いを体験した時には、似たような反応をしたことだろう

 

またレストランで卸の男からトリュフを仕入れるシーンも面白い

 

(他の食材と違って)マーケットに行くでもなく、高級食材を必要としているレストランを相手に、トリュフだけを売り歩いている男から仕入れているのが、何ともアンダーグラウンド

 

 

 

上質なトリュフの産地として(また白トリュフ祭りが行われる街として)知られているイタリアのアルバ

 

ミラノから電車で二時間くらいの小さな街

 

一度だけ、アルバで電車を降りて、少し先にあるバローロという街にワインを買い(飲み) に行ったことがあるけれど、所持金をすべてワインに充ててしまい、トリュフを買えないという失態を犯している

 

 

 

閑話休題

 

原題の「No Reservations」はケイトにとって、招かれざる男だったニックを形容しているのか 

 

邦題は「(可愛げのないケイトが)幸せ(になるため)のレシピ」というニュアンスなのだろう

 

最初は少し安易に感じられたけれど、観た後には「悪くないか」と思わせてくれた

 

 

 

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