引用元:amazon.co.jp
売春婦のマンマ・ローマ(アンナ・マニャーニ)は、事情があって別々に暮らしていた息子のエットレ(エットレガルファーロ)を引き取るため、足を洗う決意をする
そして息子にも安定した暮らしをして欲しいと、かつての仕事仲間にレストランのオーナーを狙って美人局をお願い(見逃す代わりに息子をウェイターとして雇わせる)したり、通勤に便利だろうと高価なバイクを買ってやったり、と親バカぶりを発揮する
ところがエットレは、ある女性に熱を上げ、折角の仕事もすぐに辞めてしまう
そしてマンマ・ローマのかつての「ヒモ」カルミネ(フランコ・チッティ)が、やってきて金を要求する
カルミネを追い返せば、自身の過去も息子に知られてしまうマンマ・ローマは、やむなくその要求を受け入れてしまう
マンマ・ローマを演じたアンナ・マニャーニの、不器用で、非効率で、間の悪い、そして尽きることの無い、息子への愛情が痛々しい
彼女の力強い表情、眼差し、顔の骨格や髪形、そのすべてからエネルギーが迸っている
まだローマの街中に原っぱがたくさんあった頃の、哀しい母親の話だった
明日は、母親を殺害したのに出頭も逃亡もしない映画をご紹介