引用元:Yahoo.co.jp
1985年のアメリカ映画
アメリカの80年代の空気を、そのままフィルムに収めたような青春映画
ワシントンDCにある名門校、ジョージタウン大学を卒業して4ヶ月
ビリー(ロブ・ロウ)がウェンディ(メア・ウィニンガム)を横に乗せた車で事故を起こしたのをきっかけに、学生時代ずっと一緒だった7人が、久し振りに溜まり場だったバー「セントエルモ」に集まる
弁護士を目指しているカーボ(エミロイ・エステベス)は、この店で働きながら勉強中
音楽で身を立てたいビリーもこの店でサックスを吹きながらデビューの機会をうかがっている
一番奔放なジュールズ(デミ・ムーア)は銀行に勤めるも、上司との不倫やドラッグの常用で仲間からも心配されている
アレック(ジャド・ネルソン)は政治家の秘書を始めたばかり 野心的過ぎて民主党から共和党に鞍替えして皆を驚かせる
そんなアレックと同棲しているレスリー(アリー・シーディ)は、建築家として早く一人前になりたいと、アレックのプロポーズを断り続けている
ジャーナリストを目指すケヴィン(アンドリュー・マッカーシー)はそんなレスリーを密かに想い続けていた
4ヶ月振りの再会
それ以来、顔を合わせるようになった7人は「卒業前のようにまた楽しく一緒に過ごせるのかも」と想いとそれに抗う気持ちとの間で揺れ動いていく
学生時代は新しい出会いや初めての経験、馬鹿なこともやってしまうだろうし二度とない楽しい時期
俯瞰して観ると敷かれたレールとまでは言わないけれど、しっかり守られた箱の中でやんちゃしている様なもの
社会に出ると(友達が隣にいない状況で)やりたくもない仕事をして、馴染みたくないしきたりを覚えてお金を稼いでいく
久しぶりに学生時代の友人たちと集まると愚痴りたい気持ちも見栄を張りたい気持ちもある反面、気の置けない間柄に心安らぎもするのだろう
これから長く続く社会人生活の中でも一番輝いている時期、そして一番カッコ悪い時期
セント・エルモとは7人の行きつけのバーの店名であり、悪天候時に船の帆先が青く光る現象をセント・エルモス・ファイアーというらしい
船が転覆するような危機に男女の感情まで(しかも複数入り組んで)絡んでくるととても感情の整理がつかない、と個人的には心配してしまうけれど本作はまさにそんな混沌の中でもがいている7人の若者のスナップショット
明日は、トリュフの登場する映画を紹介します