無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

435. マイ・プライベート・アイダホ

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引用元:amazon.co.jp

 

1991年のアメリカ映画

 

ナルコレプシーという、時と場所を選ばず強い眠気に襲われる睡眠障害を抱えているマイク(リヴァー・フェニックス

 

親に捨てられ孤児として育った彼はオレゴンで男娼として生活していた

 

ボブという男が元締めとなりストリートボーイたちの面倒を見ていたが、皆彼のことを親同然に慕っている

 

市長の息子で将来を約束された青年スコット(キアヌ・リーブス)も、父親の後を継いでまっとうな生活をおくるようになるまでの悪あがきなのか、マイクと同じ仲間にいた

 

そんなスコットにマイクは特別な感情を寄せるようになり、ふたりは幼いマイクを捨てた母親に会いに旅に出る

 

 

 

ナルコレプシーという難病だけでなく、貧富の格差、売春、同性愛など多くの重いテーマを扱いながらも、若くて美しい主役のふたりが「長くは続かないと分かっている楽しい日々」を演じることで、またリヴァー・フェニックスが若くして(本作公開の2年後)亡くなってしまったこともあって、刹那な美しさを感じさせる

 

上記の難しいテーマからか、リバー・フェニックスはエージェントから出演を反対されている

 

監督は、自身もゲイであることを公表している、また度々作品のテーマとして扱っている、ガス・ヴァン・サント

 

彼の代表作「グッド・ウィル・ハンティング / 旅立ち」で主演を務めたマット・デイモンは、以前「役者はセクシャリティを明かさない方が良い」という趣旨の発言で「差別的だ」と批判をされているけれど、映画監督の場合も(例えば「グッド - 」にもそうした要素があるのか、など)思わぬ推測を呼ぶことを考えると、公表を躊躇する気持ちもよくわかる

 

時代的に「公表しない方が、」という言い方がアウトなのは理解できるけれど