無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1375. ミンボーの女

引用元:filmarks.com

 

1992年5月に公開された映画

 

その2か月前に、「暴力団対策法」が施行されるという、商業的には幸運なタイミングでありながら、本作への高い注目に刺激されたのか、伊丹十三監督が自宅前で襲撃され、全治三か月の重傷を負うという事件が起きてしまう

 

まるで昭和な(1992年は平成4年)ニュースではあるけれど、まだ映画が社会的な影響力を持っていたことがわかる

 

今、観ると「そんなに過激な内容かな?」と、普通に疑問に感じる

 

 

 

 

国際サミットの会場に立候補していた、ホテルヨーロッパ

 

しかし、暴力団対応の甘さから、全国の暴力団が押し寄せるようになり、政府からサミットの招致を断られてしまう

 

このままではホテルの威信にかかわると、総支配人の小林(宝田明)は、暴力団対応係として、(暴力団に余計な経費を使い過ぎていると不満を述べた)経理の鈴木(大地康雄)と、相撲経験のあるベルボーイ若杉(村田雄浩)を選任する

 

ところが、経験も知識もない彼らの対応は、ますます暴力団を助長させることになり、ついには外部から専門家、民事介入暴力(ミンボー)担当弁護士の井上まひる宮本信子)がやって来る

 

 

まひるは、専門知識と経験、そして地元警察の協力も得て、鈴木と若杉に「恐れる必要はない」ことを教え、トラブルを解決していく

 

そんなある日、支配人の小林が、暴力団の関係者と賭けゴルフをしていたことが発覚し、組員がホテルに乗り込んでくる

 

 

 

 

本作の他にも、「お葬式」(1984年)、「タンポポ」(1985年)、「マルサの女」(1987年)、「スーパーの女」(1996年)、マルタイの女(1997年)など、時代を反映する作品を作り続けてきた伊丹十三監督

 

もし彼が21世紀の日本に存在していたら、いったいどんな作品を作ったのだろうか?

 

それを観ることができないのは、本当に残念

 

 

 

 

ちなみに北アイルランドベルファストに(本物の?)ホテル・ヨーロッパがある

 

何度もIRAのテロの現場にされてしまった可哀そうなホテル

 

ベルファストに行った際に(宿泊はできなかったけれど)訪れてみると、事故の時の写真を壁に飾ってあり、何とも逞しいなと感じた(ちなみにその時の写真を載せた記事はコチラ

 

 

 

明日も、伊丹十三監督、もとい関連作品をご紹介

 

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