引用元:Yahoo!映画
「ベルファスト」でアカデミー脚本賞に輝いた、ケネス・ブラナーによる2017年のヒット作
オリエント急行の車内で殺人事件が発生する
殺されたのは大富豪のエドワード・ラチェット、事件の前日に私立探偵のエルキュール・ポアロに身辺警護をお願いしていたが、無残にも12か所も刺されて死亡していた
ポアロは、乗客を一人づつ、丹念に聞き込み調査を行うが、その全員にアリバイが存在することがわかる
と、あらすじを書くのも憚られるほどに有名な話
話の大筋が分かっているだけに、細かい演出や、カメラワーク、また各俳優陣の演技合戦(いい意味でのエゴのぶつかり合いの様なものが感じられた)に、意識を集中させる楽しみがある
宣教師役のペネロペ・クルス
教授役のウィレム・デフォー
そしてハバード夫人を演じたミシェル・ファイファー
キャストが豪華過ぎて、存在感の見せつけあいの様になってしまいがちなところを、ストーリーの邪魔をしないのは、その辺りもキチンとわきまえたキャストなのか、それとも監督の腕なのか
このキャスティングの濃さが、既にストーリーを知っている人たちを劇場に来させる理由になるのかもしれない
「好きな俳優(例えばウィレム・デフォー)は、この役どころをどう演じるんだろうか?」という具合に
よく知られた古典落語の「芝浜」を聞きに演芸場に足を運ぶように贅沢な楽しみ方
印象的だったのは、ポアロが
「私はあるべき姿で世界を見ています ですから何かが違った時には顔の中心にある鼻のようにはっきりと見えます 生活する分にはやっかいですが、この仕事をするには役立っています」
というニュアンスの台詞を言うシーン
誰もが名探偵ではないし、何かを見つける職業に就いているわけではないけれど、どんな仕事でもこういう感覚は大事だよな、とよそ事を一瞬考えてしまった名言
「ナイル殺人事件」は観ようと思いつつ劇場公開を逃してしまいそう、、