
引用元:cinefil.tokyo
「スイミング・プール」、「危険なプロット」、そして「すべてうまくいきますように」などのフランソワ・オゾン監督作品とあって、普通なら迷わず観るところを、数年保留してしまった
「親しい男性が女装し始めたことに動揺する女性を描いたコメディ映画」というのに、食指を動かされなかった、というのが正直なところで、あまり期待せずに鑑賞
幼馴染で親友のローラ(イジルド・ル・ベスコ)が、若くして亡くなってしまい、呆然とするクレール(アナイス・ドゥムースティエ)
葬儀の場では、「ローラの親友として、残された夫のダヴィッド(ロマン・デュリス)と幼い娘のサポートをしたい」と発言する
葬儀から数日後、気落ちしているでえあろうダヴィッドと、彼の赤ん坊の面倒を見るために家に向かう
何度かドアをノックしても反応が無いので、ドアに手を掛けると施錠されておらず、心配になったクレールは室内に入る
すると、ローラの服を着てメイクまでしたダヴィッドが娘を抱きかかえていた
「亡くなったローラの代わりをしたい」というダヴィッドに、「そんなのは言い訳、あなたは変態よ」と、クレールは拒絶反応を示し、家を後にする
やがて打ち解けたふたりが、女性用の服や香水を買いに行くコミカルなシーンもあるけれど、ダヴィッドが自身の気持ちを整理し、クレールがそれを理解していく過程をしっかり描いた、割と真面目な作品
特に、一度はダヴィッドを理解し受け入れたクレールが、亡くなったローラや、夫のジル(ラファエル・ペルソナ)への申し訳ない気持ちから、再び距離を置く場面が印象的
この辺りの、コメディ要素と暮らしの中での葛藤のバランスが、実に上手に描かれている
明日は、ヴィム・ヴェンダース監督作品をご紹介