引用元:moviewalker.jp
2001年のアメリカ映画
原題は「Center of the World」
ネット長者の若者がストリッパーと愛人契約を結ぶ話
と聞くと、スルーしてしまいそうな作品ながら、「スモーク」のウェイン・ワン監督で、原案にポール・オースターが係わっているとなれば、話は別
リチャード(ピーター・サースガード)はネット・トレードで成功した若者
仕事に集中し過ぎて世の中の楽しみについてはしばらくご無沙汰していた彼は、偶然出会ったストリッパーとして働くフローレンス(モリー・パーカー)に惹かれ、ラスベガス旅行に誘う
「仕事があるから行けない」と言うフローレンスに
「旅費プラス1万ドルでどうか」と食い下がるリチャード
最終的にフローレンスは、
「3日間限定、1日4時間だけの拘束、そして口へのキスとセックスの禁止」
を条件に加えラスベガスに向かう
お互いに割り切ってスタートしておきながら、そこに気持ちが入ってきた時の二人の対処が面白い
(仕事や収入や名声、若さや外見、出会い方などに囚われて)素直になれないのは愚かしい
と同時に、赤ん坊や幼児ではないのだから、素直なだけでもいられない
よく言われる、「お金は、お金に縛られないために必要」というのもあるし、そうした金言や、分かり易い正解が見えていてもそれを急かさない(強要しない)相手への配慮ができるのもオトナだろう
この二人がオトナなのか否かはさて置き、提示されている状況設定は極端ではあるけれど、誰しもが自分の日常に置き換えてみることも可能な話
そして「スモーク」と同じくらい余韻を楽しむことができる作品
ちなみに、ユリイカの8月号は「ポール・オースター特集」です
明日は、 タランティーノ監督作品をご紹介