引用元:yellow-flowers.jp
舞台は80年代のベトナム、フーイエン省(南中部)にある貧しい農村
ティエウ(ティン・ヴィン)とトゥオン(チョン・カン)の兄弟は、いつも仲よく暮らしていた
兄としての威厳を保とうとしながらも、年の割にしっかりしたトゥオンに時々焦らされるティエウ
弟のトゥオンは、そんな兄の心配が無意味なくらい無邪気で、兄のことを慕っている
ティエウは、秘かに思いを寄せていたムーンという名の女の子(タイン・ミー)に宛てて書いた詩を、運悪く教師に取り上げられてしまい。クラスのみんなの前で恥ずかしい思いをしてしまう
そんなある日、ムーンの家で火事が起こり、その後始末に親が街に出ている間、ティエウたちの家にムーンがやってくる
10代前半の、モヤモヤ真っ只中の様子が巧く描かれている
特に兄弟の上の方のスマートじゃない部分の描写については、国や世代を超えて共感できるのではないだろうか
ベトナム映画といえば「青いパパイヤの香り」や「ベトナムを懐う」を思い浮かべるけれど、本作の子供たちを観ていると「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」で描かれる10代後半の葛藤を連想させる
噛みしめるように観てしまう傑作
明日は、あのスターの若き日の姿が観られる作品を紹介します