無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

392. 青いパパイヤの香り

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引用元:amazon.co.jp

 

1993年のベトナム・フランス合作

 

ベトナム語の原題も、Google翻訳によると、邦題と同じ

 

 

1951年のサイゴン

 

10歳の少女ムイ(リュ・マン・サン)は、使用人としてある一家で働き始める

 

その家の主は琵琶を弾くばかりの父(トラン・ゴック・トゥルン)と、一家を切り盛りする母(トルゥオン・チー・ロック)に祖母、三人の息子、そして先輩女中のティーがいた

 

ムイはティーから女中としての仕事をイチから教わり、その一家の役に立っていく

 

生きていたらムイと同い年の娘もいたのだが、病死してしまったこと、またその直前まで父親は他の女性のところに住んでいたこと、そして祖母はそれ以来二階の自室でお祈りをしてばかりで下に降りてこなくなったことなどをティーから聞く

 

長男が友人を家に招待した日、夕食を振る舞うことになり、ムイはそこで友人のクェンを見て密かに憧れる

 

そんなある日、父が家の有り金を持って再び家出してしまう

 

 

 

本作のムイにベトナム女性、或いはベトナムという国そのものを重ね合わせる人も多いだろう

 

寡黙でよく働き、主人によく仕える

 

そして芯が強く、必要な時には強く主張する

 

また女中の毎日の仕事を通して、ベトナム家庭の様子もよくわかる作品

 

凝った料理はないけれど、調理シーンも楽しめる

 

 

監督のトラン・アン・ユンにとってのデビュー作

 

2010年には「ノルウェイの森」も監督している