引用元:asmik-ace.co.jp
(公開から)もう20年以上も前の映画なのか、、
「いつか観よう」と思っているウチに、既に観た様な感覚になっていた作品
恒夫(妻夫木聡)は、大阪に住む大学生
バイト先の雀荘で話題になっているのは「ベビーカーを押しているお婆さん」
店の常連には何度も目撃されているらしく、いったい何を乗せているのか?もしかしたら高額の現金?或いは麻薬?と想像は膨らむばかり
ところが恒夫は、偶然そのお婆さんが、誤って坂道の上で手を離したところに遭遇し、足の不自由な女性が乗っていたことを知る
恒夫が助けたワケでも、役に立ったワケでもないものの、お婆さんに感謝された恒夫は、自宅で食事までご馳走になってしまう
白米と味噌汁と卵焼きだけの食事は驚くほど美味しく、それを伝えると
「当たり前や、ウチが作ったんやから」
障害者を描いた作品では、リアリティを追求し過ぎると、息苦しくなったり、ストーリーの起伏に乏しいものになりがち
逆に話の展開を重視すると、泣かせるシーンや、美し過ぎる展開に不自然さを感じてしまう
田辺聖子の原作小説がベースにあるとはいえ、この辺りの真摯な姿勢が見える脚本は素晴らしかった
タイトルの印象から、もっとオシャレで誰もが楽しめるタイプの話を想像していたけれど、綺麗ごとが無い分、苦みの残る作品
くるりの音楽も、映像にフィットしている
明日は、つくづくこういう映画が好きなんだな、と感じる作品をご紹介