無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1114. ノー・エスケープ 自由への国境

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引用元:asmik-ace.co.jp

 

2015年のメキシコ・フランス映画

 

 十数人を乗せたトラックがメキシコからアメリカに向かう

 

彼らは貧困や危険から抜け出すために、それぞれブローカーにお金を払って炎天下の砂漠を走るトラックの荷台に乗り込みアメリカに密入国しようとしている

 

ところがその途中、まだ国境も見えないところで車が故障してしまう

 

他に選択肢も無く、一行は徒歩で国境越えを目指す

 

灼熱の太陽の下、限られた水を抱えながら何とか国境(杭に鉄線がしてあるだけ)は越えることができたが、歩き疲れた数名は集団からかなり距離をあけられていた

 

その直後、前方を歩く集団(おそらく全員)が何者かにライフルで撃たれてしまう

 

それを行き遅れた数名は岩場の陰から震えながら見ることしかできなかった

 

その後、生き残ったグループもライフルの男が連れていた猟犬に噛み殺されたりしてモイセスとアデラの二人だけになってしまう

 

 

ライフルの男は警察でも国境警備隊でもなく、個人的な恨みでもないのに執拗に追いかけて来る

 

 

映像の中で緊張感が高まり続けながらも(そのあり得ない設定に)コミカルな感情が沸き上がってくる

 

 

 

かなり広い意味でドキュメンタリー的に受け止めれば或いはB級サスペンス・スリラーの逃亡ゲームとして観る余裕があればかなり面白い

 

何故か期待値のハードルをかなり低くして観始めたことと、国境周辺の映像(美しい映像でもあり、熱気が伝わってくるリアリティもあり)が楽しめたこともあって忘れがたい魅力があった

 

人物の心情を掘り下げて欲しいと思いながら観るとがっかりするかも

 

 

主演のガエル・ガルシア・ベルナルは、「モーターサイクル・ダイアリーズ」で青年チェ・ゲバラを演じたあの彼だった

  

 

明日は、街の名前ではなく女性の名前がタイトルの映画をご紹介