
引用元:amazon.co.jp
2009年の堤幸彦監督作品
とは思えない程に商業作品とはかけ離れた内容
そもそも何も調べずにジャケットとタイトルだけ見て「夢のマイホームを手に入れるために奔走したり嫌な仕事に耐えたりするのをコミカルに描いた映画なのかな?」くらいに思っていた
音楽も色もなく、台詞もかなり控え目
全編名古屋ロケ
ホームレスの鈴さんと同じ公園で暮らす仲間たち、それと交差するように受験生のショータと潔癖症の母親トモコ、そして独善的な医師の父親の裕福で歪んだ暮らしが描かれている
鈴さんは街の空き缶を拾い集めてそれを換金することで生活していた
住まいは公園の中に組み立て式の家(役所との約束で月に一回は解体する)
街の住民が出すゴミが鈴さんの収入源
ということは裕福な家庭で暮らすショータと鈴さんの接点が(何らかの形で)あることを意味する
鈴さんは朝晩二回、4時間づつ空き缶を拾い集める
これを毎日繰り返すことで数万円稼ぎ生活を維持している
もちろん「そんな労力をかけるなら普通に働けばいいのに」的な感想はあるけれど、そうはならないところが人間の面白いところでもあるし、鈴さんたちも心のどこかでやめ時を探している風にも見える
特に結論めいたことも無いけれど、受験生や主婦との繋がりで世の中の構図が描かれていてひとつの解釈として楽しめる
明日は、どこかの劇場(都内)で観た作品をご紹介