1084. 素晴らしき哉、人生！

引用元：video.dmkt-sp.jp

原題は ↑ のポスターにもある通り「It's a Wonderful Life」

そのままの意味ではありながら、短い中にもリズムを感じさせる素晴らしい邦題

2016年にウィル・スミス主演のまったく別の作品（原題「Collateral Beauty」）に「素晴らしきかな、人生」という邦題がつけられたほど（いったい誰がこんなことをするのだろう？）

時は1945年のクリスマス

ニューヨーク州ベッドフォールズという街で住宅金融会社を営んでいるジョージ（ジェームズ・スチュアート）は、経営難から人生に絶望していた

学生の頃は、何ひとつ不自由なく暮らし、クラスの人気者だったジョージは、高校卒業後には大学に進学して、世界で活躍する建築家になることを夢見ていた

卒業記念パーティーで紹介された友人の妹・メアリー（ドナ・リード）からも好意を寄せられ、幸せの絶頂にあったジョージだったが、その夜に父が急病で倒れ亡くなってしまう

しかも父親の経営する会社を悪名高い富豪のヘンリー（ライオネル・バリモア）が乗っ取ろうとしていることが判明し、ジョージは進学を諦めて父親の住宅金融会社を継ぐことにする

自身の大学進学費用に貯めていたお金は、弟・ハリーの大学進学に使われるも、ハリーは卒業後に結婚し、義父の営む工場で働くことになる

失意の中、会社経営に精を出すジョージの元に、ニューヨークに進学していたメアリーが戻ってくる

彼女が今でもジョージのことを想っていてくれたことを知り、ジョージとメアリーは結婚する

しかし、ヘンリーが再びジョージの会社を潰そうと画策し、それに騙された街の人たちが預金を引き出そうと殺到する

困ったジョージは、メアリーとのハネムーン費用を街の人たちに配って安心させる

1946年のアメリカ映画

以前、500回目の投稿で「年代別の投稿数」を見たところ、1940年代の作品を観ていなかったことから本作を鑑賞

それだけに普段観ている作品には無い「純粋さ」と同時に、それに対する違和感を強烈に感じる自分を意識させられた

あのジェームズ・スチュアートが、絶望から家族に当たり散らしたり、反省して謝ったり、街の人にはしゃぎながらクリスマスの挨拶をしたりする様子を違和感なく観るのは無理だったけれど、「そういう（映画の存在意義が違うくらい）時代の作品なんだ」と感じながら楽しく観られたし、澱んでしまった自分の目も少しはキレイになったかも？

本作は、2006年にアメリカ映画協会（AFI）がアメリカ映画100年を記念して選んだ「感動の映画ベスト100」（100 Years…100 Cheers: America's Most Inspiring Movies）で見事一位に輝いている

ちなみにトップ20は以下の通り

1. 素晴らしき哉、人生！ 1946

2. アラバマ物語 1962

3. シンドラーのリスト 1991

4. ロッキー 1976

5. スミス都へ行く 1939

6. E.T. 1982

7. 怒りの葡萄 1940

8. ヤング・ゼネレーション 1979

9. 三十四丁目の奇蹟 1947

10. プライベート・ライアン 1998