無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1127. ゴダールの探偵

引用元:amazon.co.jp

 

原題「DETECTIVE」に対しての邦題なら「探偵」で済むところを、敢えて「ゴダールの - 」としている通り、一般的な探偵映画の体を成しては(目指しても)いない

 

 

偶然、あるホテルに集まった四組のグループの行動を交差させながら描いていく

 

元ホテル専属の探偵(ある過失で解雇された)ウィリアム、甥イシドールと恋人のアリエルの三人は、ウィリアムの過失による汚名を返上しようと、ホテルのある部屋から張り込みを続ける

 

ボクシングジムのオーナーであるフォックスは、マフィアから4000万フランもの金を横領していたが、チャーター機の会社を運営しているジェヌヴィエーヴは、彼に貸した4000フランを取り戻し、夫のルチアーノと別れた後の新生活の費用に充てようとする

 

そしてフォックスに騙されたマフィアのボスとその子分たち

 

それぞれのグループがどんどん「元あった姿」から歪んでいく

 

あらゆる社会通念の逆を行こうとしているのか、ストーリーだけでなく、カメラワークもずっと後ろから人物を捉えるシーンが続いたかと思うと、今度は真横だったり

 

感覚的なチャレンジとしては新鮮だけれど、「地獄の黙示録」や「生きる」でも感じたような距離感がある

 

 

2022年の9月13日、彼の訃報がニュースで報じられた日の夜に鑑賞

 

彼の映画を受け入れられるようになるにはまだ時間がかかりそうだな、と感じた

 

 

明日は、1960年のイタリア映画をご紹介

 

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