引用元:tiffjp.net
2018年のイタリア映画
イタリア、ナポリのイメージは温暖な気候に美しい海、陽気な人々に美味しい料理などだろう
ところが最近(といってもここ15年くらい)はゴミ処理の問題が続き、それによる健康被害もあり、暗いニュースも多い
イタリア4大マフィアのひとつ、カモッラの拠点であり、マフィアが北イタリア(或いは隣国)から産業廃棄物を運び込んで埋め始め、ゴミ処理をビジネスとしているために行政の頑張りで何とかなるレベルの話でもないらしい
本作は、そんなナポリ郊外にあるカステル・ヴォルトゥノという街が舞台
海沿いの観光地でもありながらカモッラと移民系組織の抗争が絶えない無法地帯
この街に住むマリア(ピーナ・トゥルコ)は、妊婦を人身売買組織に受け渡すことで生計を立てている
しかし自らも妊娠することによって、今までしてきた仕事に疑問を持ち始め、ひとりの妊婦を逃がしてしまう
同じくナポリ郊外の海沿いの町が舞台の「ドッグマン」にも通じる、どこか物寂しいというか、絶望とは言わないまでも諦めの空気が漂う雰囲気
原題は「Il Vizio Della Speranza = The Voice of Hope」
邦題は少し暗いイメージではあるけれど、内容に沿った悪くないタイトルだと思う