引用元:500page-yume.com
何とか500回に到達!
ということで、開設2周年の時には国別の分布を確認してみたけれど、今回は年代の分布を調べてみた
1930年代 0.2%
1940年代 0.2%
1950年代 3.2%
1960年代 5.6%
1970年代 7.0%
1980年代 8.2%
1990年代 9.8%
2000年代 16.8%
2010年代 41.2%
2020年代 7.8%
思いの外、2000年以降に偏っているのに我ながら驚いた
好みは抜きにして配信で観ることができる作品数や、劇場公開中の作品を観ることを考えれば、近年の作品が多くなることは自然なのだろうけれど、感覚的にはもっと60年 - 70年代の作品を観ていると思っていた(事実は残酷)
なんと30年代は「スミス都へ行く」*、40年代も「天井桟敷の人々」のみ
* まだ掲載は出来ていないけれど、30年代は「按摩と女」(1938年)、40年代は「マルタの鷹」(1941年)「逃走迷路」(1942年)、「失われた週末」(1945年)、「素晴らしき哉、人生!」(1946年)等々、時の洗礼を受けているだけあって、どれも名作揃い!これからもっと観ていきたい
2017年のアメリカ映画
原題は「Please Stand By」
自閉症ですぐにパニックになってしまうウェンディ(ダコタ・ファニング)は、家族と離れグループホームでの生活を強いられている
しかし彼女は「スタートレック」に関して並外れた知識を持っていて、開催されている脚本コンテストに向けて参加しようと大作を執筆していた
ホームを訪ねてきた姉が「娘が生まれたから(ウェンディと住んでいた)家を売りに出す」と伝えると、ウェンディは「コンテストの賞金が入れば家を買い戻せる」と信じ込んでしまう
金曜日の夜、コンテストの締め切りが週明けの火曜日であることに気付き(しかも月曜日は祝日で郵便局が稼働しない)郵送では間に合わないと知ったウェンディは、書き上げた500ページの原稿を抱えてバスに乗りハリウッドを目指す
コンテストに受かるために書いた原稿だから、目的は受賞する(自身のスタートレック愛を認知してもらい、賞金を獲得し、家を買い戻し、またいつか一緒に暮らす場所を確保する)こと
「それが叶わないかもしれない」と思い始めるとどんどん精神的に不安定になってしまう
スタートレックのコンテストを、試験や仕事の納期に置き換えれば、誰しもが同じような経験を持つだろう
「コンテストに受かること」ではなく「原稿を期限までに提出して読んでもらう」という目標にできればどれほど精神が安定するか
提出前には想像できなかったくらい、提出後にはプレッシャーから解放される不思議
(どちらの目標でもやることは同じ)
映画のストーリーに注文を付けても仕方ないけれど、ホームの職員がすぐに原稿を読んで、賞賛し、投稿していればウェンディの心持ちもその後の展開も全然違ったものになっていただろう
こういう(隠れた不親切、間違った対応)のって日常生活にも溢れている、と気づかせてくれる作品
もどかしさをパンパンに膨らませながらハリウッドに向かうウェンディ役のダコタ・ファニングの演技も素晴らしい
人と目を合わせないなどの特徴はあるものの、パニックになる時以外は非常に抑えた演技で、彼女が幼い娘役で出演した「アイ・アム・サム」でのショーン・ペンの演技とは(もしろん単純に比較できないけれど)随分違っていて、どちらも素晴らしい