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アイスランドの小さな村で羊を育てている年老いた兄弟、兄のキディ(テオドール・ユーリウソン)と弟のグミー(シグルヅル・シグルヨンソン)は、隣同士に住んでいてるのに、この40年間口をきいたことが無い
羊の品評会でグミーの羊が二位になっても、一位が兄キディの羊だとニコリともしないという犬猿の仲
その品評会の後、優勝したキディの羊に元気がないことを不審に感じたグミーは、その羊が疫病に侵されているのではないかと、町の獣医に検査してもらう
その話を聞いたキディは激怒し、その夜グミーの家に向かって発砲する
検査の結果はグミーが危惧した通り感染しており、品評会などで羊が集まる機会もあったことなどから、町中の羊が殺処分されることが決定される
それは(多少の保障があるとはいえ)二年間羊の居ない生活を強いられること、そしてこの土地の羊の血統を絶やしてしまうことを意味するもので、キディは殺処分を行うことに激しく反対する
「好きにならずにいられない」、「隣の影」、「たちあがる女」など、これまで観てきたアイスランド映画は、どれも個性的で面白かったけれど、本作はもっともシリアスな内容で今までとは違った様子がうかがえた
兄弟が長年忌み嫌う原因に触れられることもなく、エンディングが示す意味合いもはっきりしないところも、本作が扱うテーマが理屈じゃないことを意味しているようで、不思議な説得力を感じた
明日は、1940年代のアメリカ映画をご紹介