引用元:Yahoo!映画
2014年の作品 河瀬直美監督
奄美大島に暮らす女子高生の杏子(阿部純子)は、ユタとして島の人たちの相談を受けてきた母イサ(松田美由紀)が余命短いことを知り、神と呼ばれる者にも同じように死は訪れることを理解する
同級生の界人(村上虹郎)は、恋人と楽しそうに過ごす母の女性的な部分が受け入れられずにいる
そんなある日、界人は海岸で死体を見つけ衝撃を受ける
イサが亡くなりその一部は娘に引き継がれ、島民に屠畜されるヤギの肉はそれを食べる人間の血肉となる
「つながり」を感覚的に理解する杏子と「拒絶」が先んじてしまう界人
成長過程において衝撃的な現実を受け止めるのか、受け止められずに立ち止まるのか
16歳のふたりが対照的な姿を見せていく
そして奄美の美しい海、山、空の映像が随所に挟まれる
自然の美しさと同時に、人間の生命なんて簡単に飲み込んでしまえる怖さを描いているのが印象的
またイサが亡くなる時に島唄(行きゅんにゃ加那)を歌うシーンが感動的
近しい人たちに地元の音楽を奏でて貰いながら亡くなるなんて、これ以上の寄り添われ方はないかもしれない