2000年の作品
妻(高井純子)が運転する車で起こってしまった交通事故
それにより幼い二人の娘の命が奪われてしまう
妻は助かるも、視力を失ってしまう
夫の島(古本恭一)は、タクシー運転手として働きながら入院中の妻の面倒を見ていたが、退院の前夜にある一本の電話を受ける
それは図書館の男性職員からの電話で「貸し出し中の本の返却期限が過ぎている」という内容だった
「わかりました では明日」
と返事をしたところ、本の間から数字を羅列しただけのメモが床に落ちる
気になった島はその暗号を読み解くと
「イツモノトコロデマッテイマス」
という文章になることがわかる
夫を演じた古本恭一の監督
静かなトーンで淡々を描かれていくストーリーの中で、妻役の高井純子の表情が何とも印象的
事故を起こしてしまった(ましてや娘たちを失ってしまった)負い目を抱える、失明した妻に対して、どこか余所余所しく接してしまう夫
同じことが自分に起こった場合に(実際どうなるかは別として)「そうなるだろうなあ」と思わせるほどに自然な反応として描かれている
複雑なストーリーではないけれど、一回の鑑賞では消化不良もあるし、近いうちに観直したい作品
明日は、中国本土と香港の関係を描いた映画を紹介します