無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

87. ハングリー・ハーツ

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2014年の作品

 

ニューヨークが舞台のイタリア映画

 

今までに観た映画の中でも、「冒頭シーンでの掴み」で言えば最高かもしれない

 

 

 

中華料理屋のトイレから出てきたエンジニアのジュード(アダム・ドラーバー)は、洗面所でアメリカ大使館に勤務するイタリア人女性ミナと出会う

 

海外のレストランにある典型的なトイレで、階段で地下に降りたところにあり、ドアを開けるとまずは洗面台のスペース(小部屋?)があり、そこからトイレの個室に入れるというスタイル

 

もちろん日本のトイレほどきれいではないし、たいていうす暗くて殺風景だし「早くコトを済ませて立ち去りたい」場所

 

 

ところがミナが洗面台スペースに入った瞬間、ジュードが個室から出てくると、最悪なことに洗面スペースのドアが壊れて開かなくなってしまう

 

更には、ジュードはその時お腹の調子が悪く、強烈な悪臭の中、ふたりはしばらく息も出来ない状況で閉じ込められてしまう

 

この冒頭数分間のトイレ・シーンのやりとりで(ふたりのキャラクターがよくわかって)自然にストーリーに入り込めた

 

こうして出会ったふたりはすぐにつき合い始める(さすがアダム・ドライバー?)

 

お互いにやり甲斐のある仕事を持ち、自由で対等な関係を楽しんでいたある日、ミナは近いうちに転勤になることを電話で知らされる

 

「キャリアを考えれば転勤はしたい、しかしふたりの関係はどうなる?」

 

と考えていたところ、妊娠していることがわかりミナは仕事を辞め、ふたりは結婚する

 

 

ところが、これから幸せな家庭を築いていこうとしていた矢先、出産を前にしてミナの様子がおかしくなる、、、医師の言うことに反発し、栄養を摂らなくなり、やがてはジュードにも反抗するようになる

 

 

全編よく考えられたカットで、どのシーンも綺麗な絵として成立している(逃避先として選ばれるコニー・アイランドの海岸の風景は特に)

 

途中、母親としての独善がキツ過ぎて観るのが大変な時間帯もあるけれど、それを我慢して観る価値のある作品