無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1181. ジョーカー

引用元:amazon.co.jp

映画ブログを書く上で、決めているルールはほとんど無くて、

 

・毎回一作品について(同じ作品について二度書かない)

・全否定しない

 

このふたつくらい

 

加えて、ルールではないけれど特徴というか偏りは自然に出来てしまうもので、あまりに話題になっている作品とか、皆がレビューし尽くした感のある作品は避けてしまう傾向に 

 

「〇○ー〇〇〇・パラダイス」も「〇○ー〇○〇〇の空に」も、素晴らしい作品だと思うけれど、果たして何を書けば良いのか悩んでしまう

 

王道作品でも時代によっては抵抗なく書けるけれど、「〇ー〇の休日」などは複数回観ていても書き難い(と、言い訳しながら、しばらく経つとシラっと書いたりして)

 

 

そんな類の中から本作を

 

 

公開時のフィーバーぶりに怖気づいているウチに5年も経ってしまったけれど、本作に影響を与えたと言われる「キング・オブ・コメディ」を久しぶりに、そして本作の続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」を観たことで、自分の中の機運がすっかり高まってしまった

 

 

 

年老いた母親と暮らしているアーサー(ホアキン・フェニックス)は、緊張すると発作的に笑いが止まらなくなる病気を抱えながらも、道化師として真面目に働いていた

 

不安から大量の精神安定剤を飲み、定期的にカウンセリングを受けてはいるものの、生活も精神も安定しない毎日

 

唯一の救いは、憧れのマレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)が司会を務めるトークショー番組を母親と観ること

 

面白いネタを思いつくとノートに書き留めているアーサーは、いつか自分もマレーのように注目されるコメディアンになることを夢見ていた

 

 

 

 

続編を観ながら思ったのは、アメリカのコメディ番組のノリに馴染みが無いとピンと来ないかもなあと(自分も大して詳しくないクセに)感じた

 

ザッツ・エンターテインメントな世界観というか、日常生活に薄っすらミュージカルの要素が入り込む感じ

 

そして今回本作を観ながら、「なんだ、続編どころか本作にもその要素が色濃くあるじゃないか」と(歌う、歌わないの違いこそあれど)

 

続編がいまひとつ刺さらなかった方は、もう一度本作を観るのもアリかもしれません

 

 

 

よくハマり役という表現が使われるけれど、ホアキン・フェニックスにとってはまさに本作がそれ

 

派手なメイクを施しているからといって、誰でもできる演技ではないことは、素人目にもよく理解できる(続編でも同じように感じた)し、しっかりとメイクの下の素顔を意識させられた

 

何事も思うようにならない苛立ちを隠せない前半、そして夢見ていた以上の影響力を得た自身に狼狽える後半の表情を観ていると、自然とストーリーの世界に吸い込まれてしまう

 

その「自身の影響力の大きさ」に、続編では陶酔し、そして奪われそうになると抵抗し、最後には、、、と振り回されるアーサーの醜態が堪能できる

 

何という地味な醍醐味か、とも思うけれど、話題作の続編にここまでチャレンジを感じられることも珍しい(決して失敗作ではないと思う)

 

 

 

 

ホアキン・フェニックスに話を戻すと、その後も「カモン カモン」、「ボーはおれている」等、マイペース(かつ魅力的な)な活動をしている

 

彼(彼女)が出演しているという理由だけで劇場で観ようと思う俳優の一人

 

 

明日は、映画のタイトルとポスターの重要性を再認識させる名作をご紹介

 

www.youtube.com