引用元:unext
随分前、デ・ニーロの出演作品を可能な限り遡っていた頃に観た作品
「ジョーカー」に影響を与えた作品、と言われていたのを思い出して、「言われてみればそうだけど、細かいところは覚えていないなあ」と再鑑賞してみた
コメディアンになることが夢という男性ルパート(ロバート・デ・ニーロ)は、有名なトークショー番組の司会者であるジェリー(ジェリー・ルイス)が、テレビ局から出てくるところに押しかける
他の熱狂的なファンからジェリーの安全を守るフリをして、彼の車に強引に乗り込み、自慢のデモテープを聞いて欲しいとアピールする
その場凌ぎにジェリーがOKしたのをいいことに、翌日から彼の事務所に押しかけては、レセプションや秘書の女性にコンタクトし、週末には彼の別荘まで(もちろん無断で)押しかけてしまう
現実をうまく認識できていない、またそのせいで実生活にも支障をきたしている、コメディアン志望の男性が引き起こす騒動、そしてそれが拳銃を持ち出すことによって取り返せない問題に発展する、、、というところまで重複していると、「ジョーカー」に影響を与えたというよりも、ジョーカーこそが「令和版 キング・オブ・コメディ」と呼べるレベル
大きく異なるのは、本作でのルパートが「憐れむべき男」として描かれているのに対して、ジョーカーでのアーサーは、自分自身にもこういう要素は少なからずあるなと「同情してしまう男」として描かれている点
それこそが数十年という時の経過を感じさせるし、その背景には(ルパートやアーサーのような人に対する)社会的な理解や認知が進んだことがあると感じた
映画作品として後者がよりヒットしたのも、多数の共感を得られる土壌が整ったからとも言うこともできる
明日は、この流れでジョーカーをご紹介