
引用元:thecinema.jp
再びケリー・ライカート監督作品を
妻の出産を間近に控え、大事な時期を過ごしていたマーク(ダニエル・ロンドン)
かつては自由な生活を送っていたけれど、今では責任ある仕事をこなし、妻(そして愛犬)との幸せな毎日を送っている
そんなある日、昔の友人カート(ウィル・オールダム)が電話してきて、「週末にキャンプに行かないか」と言う
カートは(かつてのマークもそうだったように)その日暮らしの気楽な毎日を過ごしていた
妻に一日と少し出掛ける許可を得てから、カートに了解の電話を入れたマーク
目的地までのロング・ドライブの間、立場も環境も変わってしまった自身とカートとの間に距離を感じながらも、出産前の緊張感から一時的に解放された安堵も感じていた
犬のルーシーは、ライカート監督の愛犬
タイトルの「オールド・ジョイ」について、直接的な説明はないけれど、キャンプの終わり頃、カートが問わず語りに夢の話をする中で
(取り乱す自分に対して)ある女性が「大丈夫よ」と慰めてから
「Sorrow is nothing but worn-out joy」(悲しみは使い古した喜びなのよ)
と言うシーンに関係しているよう
マークとカートの微妙な表情だけでなく、服装やリストバンドなどのアクセサリー、そしてタトゥーや自家用車の車種などから、キャラクターがしっかり描かれていることを感じる
また雰囲気溢れるラストシーンも秀逸で、また必ず観ようと思わせてくれる
その雰囲気に大きく寄与しているのがヨ・ラ・テンゴの音楽
最近彼らの音楽を聴けていなかったこともあって、本作を観た後にしばらく彼らのアルバムばかり聴いていた
再び映画の話に戻ると、かつての自分を想起させる友人に距離を感じてしまう現在の自分や、数日後に始まる親としての生活に対して(ぼんやり考えている暇など無いはずではあるけれど)いろいろ考えてしまう男性の姿がリアルに描かれている
その後の結婚生活も、友人関係も上手く行かないのではないだろうか?とも思わせるし、問題を抱えつつ何とか乗り越えそうな気もする
明日は、珍しくフル3DCGアニメ作品を紹介します