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ポール・ダノの出演作品は必ず観ることにしているけれど、監督が「ウェンディ&ルーシー」のケリー・ライカートで、共演が同作品で主演(ウェンディ)を務めているミシェル・ウィリアムズとなると期待値が高まって仕方ない
好みの監督や俳優が増えるとこうした「自分にとってのご馳走」というか「ご褒美」にさえ思える作品も増えてくるのは素直に嬉しい
今回は何と西部開拓時代(1845年)のオレゴン
西を目指す長旅に出ているテスロー夫妻他の三家族
案内役として雇った男・ミークについて歩いてきたものの、2週間の行程を、もう5週間もかけている
水を切らしそうになる度に、自分たちだけでなく、荷物を運んでくれている牛の命の心配まですることになり、ミークに対しする不信感と不満は頂点に達していた
西部開拓の過酷さは想像できるつもりでいたけれど、行程の長さや気候の厳しさなどに加えて、道案内の存在が極めて重要なのだと知った
川や崖、危険な原住民の存在など、闇雲に西に向かって歩くわけにはいかないのだ
お金を払い雇ったにもかかわらず、結果が出ない状況でも頼らざるを得ず、とはいえどこかのタイミングでは案内に従わない決断も必要になる可能性が出てくる
こうした中で、清濁併せ吞みながらでも目的地に辿り着こうとする者と、ひとつひとつの嘘や失敗を許せない者の間で意見が分かれる
どちらの意見にも一理あるし、間違いとは言えない
深刻な状況ではあるけれど、意見が分かれるという状況を興味深いな、と感じてしまう
こんな西部劇は観たことがなかった
性別とは無関係な才能はもちろん、「女性監督が描くとこうなるのか」という面白味にも溢れている
明日も、ケリー・ライカート監督作品をご紹介