引用元:amazon.co.jp
1989年の西ドイツ・フランス映画
ファッション・デザイナー・山本耀司の仕事ぶりを、ハンディカメラに収めたドキュメンタリー映画
2021年の11-12月に、渋谷Bunkamuraでまとめて上映された、彼の10作品のうちのひとつ
ちょうどこの2、3か月前に日経新聞の「私の履歴書」で彼のこれまでの経歴をおさらいしたところだった
↓ はヴィム・ヴェンダースとの出会いについて書かれた回
そんな彼の経歴など一切知らない20代の頃、彼のYシャツを買ったことがある
素材といい、フィット感といい、それまでに体感したことのない心地良さに、初めて高価なシャツを買ったせいもあって
「分不相応だけど、その価値はあるなあ」と感激
先日触れたマルジェラと同じように、デザインされた服を着ているという満足感に浸れる
デザイナーとしての経験値も積み、世界的に認められた頃の彼の発言(ビッグマウスにも聞こえるけれど、当時の状況を考えれば頷ける部分も多い)、そして背景に写るパリや東京の街の「加工されていない」様子も面白い
彼へのインタビューは、ビリヤード場やビルの屋上で行われ、半分は英語で半分は日本語
流暢な英語ではないけれど、気取らず彼自身の言葉で伝えようとしている
そんな彼を撮影する、ヴィム・ヴェンダースも同じ表現者として共感している様子が伝わって来る
ファッションショーは一夜限りのモノながら、映像や写真にも残るし、何しろ服は何年も身に付けることができる
一方で映画は、(本作が撮られた1989年頃であれば)VHSビデオソフトが普及していたとはいえ、手元に置いて楽しめるという意味では、ヴェンダース監督としては(ファッション・デザイナーに対して)羨ましい感情もあったのかもしれない
明日は、日本・アメリカ合作映画をご紹介