無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

802. 海賊じいちゃんの贈りもの

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引用元:Yahoo!映画

 

「海賊じいちゃんの贈りもの」について書く前に、お知らせ

 

今月の28日(土)~30日(月)まで、第一回丸の内映画祭が開催されます

 

何とヴィム・ヴェンダース監督特集ということで、早速チケットを予約

 

今から楽しみで仕方がない

 

 

ヴィム・ヴェンダースといえば「PERFECT DAYS」も早く観たいところではあるけれど、こちらは12月22日から全国公開される予定

 

 

 

2014年のイギリス映画

 

観始めて割とすぐに

 

「あー、家族のギクシャクしたやりとりが延々続くタイプの作品かぁ」

 

と後悔した作品

 

 

 

 

スコットランドに居るお爺ちゃん(ビリー・コノリー)の75歳の誕生日をお祝いするために、マクラウド一家はロンドンの自宅から車で向かうことに

 

別居中の父親ダグ(デヴィッド・テナント)と妻のアビー(ロザムンド・パイク)は車に乗り込む前から罵り合い、三人の幼い子供たちはうんざりしてしまう

 

案の定、車は渋滞にはまりさらに険悪な雰囲気の中、一行は途中で一泊することに

 

 

 

 

登場するキャラクターが揃いも揃って本当に、本当に、減らず口をたたく

 

お互いに意地悪でずっといがみ合ってばかりいる

 

スコットランドの美しい風景の中でもつまらない小さな理由で口論してばかり

 

いったいイギリス人の何割がこういう気質なのだろうか?

 

こんな生産性の無い、足の引っ張り合いばかりしている様子に「大英帝国が沈んだ理由もわかるような気がする」とぼやきながら観ていると、最後には我慢の鑑賞が報われる展開に

 

いがみ合うオトナたちを尻目に、マセた子供たちと達観したお爺ちゃんが語り合うシーンが印象的

 

構図としてはオトナたちの愚かさが目立つけれど、それだけ(子供や老人と違って)抱えているものが重いという好意的な見方もできる

 

しかし、お爺ちゃんが言う「最後にはどうでもよくなるんだ」というのはシニカルに過ぎるわけでもなく真理だろう

 

英国ブラック・ジョークがお好みでない方にはお勧めし辛いけれど、個人的にはかなり気に入った作品

 

マセた子供たちのひとり、ロッティ役を(「Coda あいのうた」で素晴らしい演技と歌を披露した)12歳のエミリア・ジョーンズが演じている

 

 

明日は、引き続きイギリス映画(アイルランド問題を扱った)をご紹介

 

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