先日、映画「THEATERS」を観て、改めて全国にあるミニシアターを、ひとつでも多く訪れたいと思い、所用で出かけた名古屋にて鑑賞
劇場はシネマスコーレ
名古屋駅西口から歩いてスグ(3分?)の距離にあり、上映作品にも個性があるミニシアター
1983年、若松孝二監督が立ち上げた劇場で、これまで上映してきた作品を楽しんだ観客の想いが、床や壁に染み込んでいるような、雰囲気のある館内
名古屋と言えば、つい先月末、(シネマスコーレより一年前にオープンした)シネマテークが41年の歴史に幕を閉じたばかり
「映画館はシネコンがあれば良い」という考えは効率的なのだろうけれど、街の文化的な面白味においても、シネコンで上映される作品に限りがあることからも、ミニシアターの存在は欠かせない
↓ は、NHK名古屋による、シネマテーク閉館に伴い、ミニシアターが直面する問題に触れた記事(是非、ご覧ください!)
先日、「絶唱浪曲ストーリー」の舞台挨拶で、川上アチカ監督も
「(こうして、いくつかの劇場で舞台挨拶をしていると)いま全国のミニシアターの存続が如何に難しいかを実感している」
とコメントされていた
折角なので、普段観ないタイプの作品をと、現実社会がゲームや漫画のシナリオとクロスオーバーする台湾映画、という実に(台湾という以外は)珍しいチョイス 笑
物語の冒頭、台湾の賑わう夜市で、18歳になったばかりの青年ジャン・ウェンが、銃乱射事件を起こす
彼は、一緒に漫画を描いている親友のアーシン(ジャン・ウェンが物語、アーシンが絵を担当)と同じ大学に通う約束をしていたが、息子の将来を不安視する父親から、海外で暮らすことを薦められていた
漠然とした将来への不安以外に思い当たる動機もなく、アーシンは親友に殺意が無かったことを立証しようと奔走する
事件で唯一亡くなったシャオセンは、結婚を間近に控えた公務員だが、オンラインゲームの人気プレーヤーという別の顔も持っていた
広告会社の仕事で忙しい、婚約者ビータとはすれ違いばかりで、最近はまともな会話も出来ないでいる
夜市の近くにある密集した団地に住んでいるリンリンは、ゲームの世界でシャオセンを誘惑し、法外なサポートを得ていた
リンリンが住む団地の住民を取材していたメイ・ジュンズも、偶然夜市にいたところで事件に巻き込まれ、真相究明に動き出す
ゲームと現実の、、という割とよくあるストーリーを装いながら、後半の捻りで、最後まで飽きさせない
エンディングも見事に予想を裏切られ、妙な爽快感のまま退館
猛暑を避けるように、名古屋の地下街に逃げ込んだ
明日は、都内のミニシアターで観た作品をご紹介