無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

739. ガッデム阿修羅

 

 

先日、映画「THEATERS」を観て、改めて全国にあるミニシアターを、ひとつでも多く訪れたいと思い、所用で出かけた名古屋にて鑑賞

 

 

劇場はシネマスコーレ

 

名古屋駅西口から歩いてスグ(3分?)の距離にあり、上映作品にも個性があるミニシアター

 

1983年、若松孝二監督が立ち上げた劇場で、これまで上映してきた作品を楽しんだ観客の想いが、床や壁に染み込んでいるような、雰囲気のある館内

 

 

名古屋と言えば、つい先月末、(シネマスコーレより一年前にオープンした)シネマテークが41年の歴史に幕を閉じたばかり

 

「映画館はシネコンがあれば良い」という考えは効率的なのだろうけれど、街の文化的な面白味においても、シネコンで上映される作品に限りがあることからも、ミニシアターの存在は欠かせない

 

↓ は、NHK名古屋による、シネマテーク閉館に伴い、ミニシアターが直面する問題に触れた記事(是非、ご覧ください!)

 

閉館相次ぐ名古屋のミニシアター 映画文化をどう守る?

 

 

先日、「絶唱浪曲ストーリー」の舞台挨拶で、川上アチカ監督も

 

「(こうして、いくつかの劇場で舞台挨拶をしていると)いま全国のミニシアターの存続が如何に難しいかを実感している」

 

とコメントされていた

 

 

 

折角なので、普段観ないタイプの作品をと、現実社会がゲームや漫画のシナリオとクロスオーバーする台湾映画、という実に(台湾という以外は)珍しいチョイス 笑

 

 

 

物語の冒頭、台湾の賑わう夜市で、18歳になったばかりの青年ジャン・ウェンが、銃乱射事件を起こす

 

彼は、一緒に漫画を描いている親友のアーシン(ジャン・ウェンが物語、アーシンが絵を担当)と同じ大学に通う約束をしていたが、息子の将来を不安視する父親から、海外で暮らすことを薦められていた

 

漠然とした将来への不安以外に思い当たる動機もなく、アーシンは親友に殺意が無かったことを立証しようと奔走する

 

事件で唯一亡くなったシャオセンは、結婚を間近に控えた公務員だが、オンラインゲームの人気プレーヤーという別の顔も持っていた

 

広告会社の仕事で忙しい、婚約者ビータとはすれ違いばかりで、最近はまともな会話も出来ないでいる

 

夜市の近くにある密集した団地に住んでいるリンリンは、ゲームの世界でシャオセンを誘惑し、法外なサポートを得ていた

 

リンリンが住む団地の住民を取材していたメイ・ジュンズも、偶然夜市にいたところで事件に巻き込まれ、真相究明に動き出す

 

 

ゲームと現実の、、という割とよくあるストーリーを装いながら、後半の捻りで、最後まで飽きさせない

 

エンディングも見事に予想を裏切られ、妙な爽快感のまま退館

 

猛暑を避けるように、名古屋の地下街に逃げ込んだ

 

 

明日は、都内のミニシアターで観た作品をご紹介

 

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