無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

752. 夜を走る

 

ミニシアター行脚、京都編

 

京都シネマ、出町座など、何処にしようか迷っていたところ、みなみ会館が、来月末で閉館というニュースを知り、駆け付けた

 

場所は、京都駅からひと駅の東寺駅

 

以前、ururundoさんに教えていただいたのは、コチラは(↓ の写真の通り)2019年からの新館で、旧館は木造2階建てだったそう

 



東寺駅を降りて、2分くらい歩いた距離にあるお洒落な劇場

 

運営しているのは、駅からの途中にある、金属リサイクルの会社(その事実を知らずに、駅から歩いていて目が留まった)

 

純粋に(劇場の)経営が厳しかったのだろうと想像すると、何とも残念

 

京都駅からひと駅のロケーションにある、新しい施設なのに

 

 

 

 

 

肝心の映画の方は、(まったくの偶然だとは思うけれど)鉄くず会社で働いている二人の男性が主人公

 

先輩の秋本(足立智充)は、真面目で優しいけれど、不器用でノリも悪く、実家暮らし

 

それに対して後輩の谷口(玉置玲央)は、要領が良く、妻の美咲(菜葉菜)と幼い娘とアパート暮らし

 

何も無い片田舎で、仕事にやり甲斐もないけれど、たまに行くフィリピンパブが息抜きという、平和で退屈な毎日

 

ある夜、ふたりは帰りがけに駅前で若い女性を見かける

 

それは、昼間会社に営業で訪れていた若い女性(玉井らん)で、女好きな先輩社員の本郷(高橋努)から、今後の取引の可能性をチラつかされ、さっきまで二人きりで飲んでいたという

 

女性はもう帰ろうとしていたが、谷口が調子よく声を掛け、やや強引に三人で飲みに行くことになる

 

飲み屋で谷口は盛り上げ役に徹し、何とか先輩にチャンスを与えようとするも、秋本はいつものノリの悪さで、その場が盛り上がるわけでもなく、終電前にお開きになる

 

かろうじて(谷口がお会計を済ませてくれている間に)LINEの交換を申し出るも、少し迷った末に「いまスマホのバッテリーが切れちゃって」と言われる

 

ところが、駅まで走った女性は酔いが回り、終電を逃してしまう

 

仕方なくふたりは、社用車で女性を自宅まで送ろうと、秋本が会社まで戻り、そして駅のベンチで寝ている女性を後部座席に乗せようと手を貸すと

 

「触んなよ」

 

と怒鳴られてしまう

 

驚いた秋本が手を放すと、女性は後部座席に座るなりスマホをいじり始める

 

 

 

地味かもしれないけれど、ストーリーも演技も(若干の)突飛な展開も、絶妙な作品だった

 

この作品と一緒に、みなみ会館も記憶しておこうと思う

 

 

 

明日も、京都のミニシアターで観た作品を紹介します

 

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