引用元:shochiku.co.jp
今の職場では、週3回の在宅勤務が認められている
言うまでもなくメリットは甚大で、挙げればキリがないけれど、そのひとつに「出勤日でも定時に帰りやすくなった」ことがある
その日の仕事に目途がつけば、夕方に帰宅して「残りの仕事は自宅で」という働き方ができるのだ(もちろんON/OFFの切り替えが難しくはなるけれど)
午後6:30くらいに自宅の最寄り駅について、そこから10分ほど歩いて帰るのだけれど、最近までは外もまだ明るくて(酷暑の日以外は)すごく心地良かった
ところが、先週くらいからグッと暗くなるのが早くなり、いつもの時間でもすっかり暗い中を歩くことに
社会人になってから明るい時間帯に帰途に就くということが叶わなかっただけに、大袈裟に言えばすごく人間的な行動ができるようになった感覚があった
秋のお彼岸
正確には、太陽が秋分点に達する日(真東から陽が昇り、真西に沈む日)を中心に前後3日、合計7日間ということで、今年の彼岸入りが今日9月20日らしい
昼と夜の長さが等しくなったのが、今からは夜が長くなり、そして寒くなっていくと思うと何だか淋しい
1958年の作品
小津安二郎監督初のカラー映画
娘の結婚を嫁に出す父親が思い描く様々な、当時の「こうあるべき」に時代を感じる
学生たちの奔放な生活を描いた「乾いた湖」は本作のわずか二年後
学生と会社のお偉いさん、都心と郊外などの違いもあるだろうけれど、この2作品だけを観てもこの頃の日本の価値観の変化を感じられる
旧友の娘さんの結婚式の席
ある会社の常務を務めている平山(佐分利信)は、同期の仲間のひとりである三上(笠智衆)が欠席しているのを不審に感じる
後日確認したところ、彼にも同じ年頃の娘がおり、家を出て男と暮らしていることに悩んでいるらしく、とても結婚式に出席する気にはなれなかったという
そんな平山の家に馴染みにしている京都の旅館の女将初(浪花千栄子)がやってくる
お喋りで話の長い初にも年頃の娘がいて、良い縁談をセットしてやろうと苦心するも一向にその気が無いとこぼす
そして娘の幸子(山本富士子)も平山家を訪れ、平山の長女節子(有馬稲子)に「母親が縁談を押し付けてきて面倒くさい どうか協力して立ち向かおう」と節子に提案する
平山は節子にもそろそろいい話をと考えていたが、ある日会社に谷口という男(佐田啓二)が現れ、節子とつきあっていることそして広島に転勤になるので急な話ではあるが結婚を認めて欲しいと言う
当初は娘の結婚話を父親の威厳で却下しようとするも、娘の強い自立心を妻や友人がサポートすべく、束になって父親を丸め込んでしまう
最後は威厳も何もあったものではないし、父親はかなり傷ついてしまう
正直「もっと上手なやり方はあっただろう」とも思うけれど、古い慣習や概念が変わる時は(穏やかでスムーズな変化ではなく)出血が必要になるものなのか、と散々振り回された挙句に陥落する佐分利信の演技を観ながら考えさせられた
京都弁でまくし立てる女将を演じる浪花千栄子
本作で初めて知ったけれど、この看板の女優さんだった
ご本名が南口キクノ(軟膏効くの)ということからオロナイン軟膏の広告に起用されたとか
ホンマかいな?