引用元:amazon.co.jp
2019年の公開
原作は池井戸潤による同名小説
「半沢直樹」や「空飛ぶタイヤ」と同じ原作者及び監督、そして出演者も複数の作品に登場することから、気軽に安心して観られる(ストーリーも大筋似てるし)
中堅メーカーの東京建電
同期入社のライバルには先を越され、毎日腑抜けのように定時の間だけ会社で過ごしている八角(野村萬斎)
年下のエリート上司、坂戸課長(片岡愛之助)から叱責される毎日だったが、その坂戸をパワハラで訴え、坂戸は閑職に追いやられてしまう
確かに厳しい上司ではあったが、モーレツな勤務を求められるブラックな社内において坂戸が特別だったわけでもなく(むしろ非があるのは八角の方だと)周囲はその処分に首を傾げていた
坂戸の後任には、更に年下の原島(及川光博)が昇格するも、明らかに役不足で、着任早々、成果主義の上司北川部長(香川照之)からの厳しいノルマに四苦八苦していた
そんな中、経理部が見つけた割高な接待費の精算をきっかけに、会社で扱っている椅子のネジに不具合が見つかる
テーマは社会的、演技はコメディ、とまではいかないけれど、シリアスではなく、1.5倍くらいの嵩上げ感が面白い
そのせいか、普段の仕事場が「撮影現場」ではなく「ステージ」という人が多く、野村萬斎、片岡愛之助、立川談春、春風亭昇太、世良公則という大観衆の前にひとりで立ち向かっている人たちの快演が楽しめる
ステージと言えば、エンディングテーマは、ボブ・ディランの「Make You Feel My Love」
89年辺りから再び充実してきたディランのキャリアの中でも、ひと際光る97年リリースの名盤「Time Out of Mind」からの一曲
タイアップでもなく、本当にディランの音楽が好きで聴き込んできた人による選曲だと思いたい
敵対する経理部の新田と、かつて(騙されて)つき合っていたり、今は自主企画でドーナツの社内販売をしている、退職を目前に控えた女性社員浜本を演じている、朝倉あき
営業 vs. 経理の情報戦に貴重な貢献をしたりと意外に重要な役回り
どこかで見かけた顔と思って調べてみると「四月の永い夢」で主役を務めていた
明日は、好きな青春映画に挙げる人も多い、あの映画をご紹介