無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

617. 四月の永い夢

f:id:desertislandmovie:20210709224328j:plain

引用元:amazon.co.jp

 

久しぶりに中川龍太郎監督の作品 (2018年)

 

 

27歳の初海(朝倉あき)は元音楽教師

 

三年前に恋人が亡くなり仕事も辞めてしまい、今は蕎麦屋でアルバイトをしている

 

それなりに忙しく、店の人にも可愛がってもらい何とか日々をやり過ごしていた

 

昼時に蕎麦屋にやってくる近所の染め物工場の男たち

 

その中にいる志熊(三浦貴大)はいつか初海に話しかけようと機会をうかがっていた

 

自分が染めた手ぬぐいの個展を開くことになり、お会計を済ませたタイミングで志熊は初海に声を掛ける

 

 

 

 

大切な人の死を乗り越える(日常生活に集中できるようになる)ために必要な時間は人それぞれ

 

三年だから長いとか、周りがとやかく言えるものではない

 

しかも周囲のサポートでそれが短くなったりは基本的にしないところが(周囲にとっても辛いところ)

 

何とか力になりたいと思えば思うほどイライラもするし、本人の重荷にもなりかねない

 

そうしたデリケートな状況にいる初海と、何とかしたい志熊の状況がとてもリアルに収められていて「言葉にならない感情」が溢れてくる

 

 

 

ちなみに、昨夜は仕事帰りに、下北沢トリウッドで「光復」を観てきた

 

昨年末に一度観ているけれど、今回のチャンスを逃したら後悔しそうな予感が大いにしたのと、このまま「何だかよくわからないけど凄かった」という感想のままではよくない気がして、覚悟して鑑賞

 

二度目の利点として、ストーリーを追いかける必要が無い分、主人公の心情を想像したり、他のキャストにも意識を向けることができて、尚且つ衝撃の後半もしっかり堪能することができた

 

確実に、自分にとって特別な作品になった

 

 

 

明日は、初めて劇場鑑賞できた、大好きなあの監督作品をご紹介