「午後8時の訪問者」、「サンドラの週末」、「息子のまなざし」、「少年と自転車」等々を観てきた、大好きなダルデンヌ監督作品を、初めて劇場鑑賞(新宿武蔵野館にて)
不法移民として、アフリカからべルギーにやってきたトリとロキタ
なかなかビザが認められないロキタの為に、姉弟と偽ってはいるけれど、ここまでの困難を乗り越えてきたふたりは、血縁関係以上の絆を感じている
トリとロキタは、表向きはイタリアン・レストランの客に向けてカラオケを歌って稼いでいたが、その裏でロキタは、実家にいる家族への仕送りの為にドラッグの運び屋として働いていた
しかし、不法入国をアレンジしてくれた仲介業者が、せっかく稼いだお金を都度巻き上げてしまうせいで、仕送りも滞りがち
正規ルートでのビザ発行の望みも薄そうだと知り、ロキタはより危ない仕事を引き受けてしまう
こうした社会的な問題にフォーカスしたダルデンヌ兄弟の作品に対して「大好き」という表現もどうかと思うけれど、今回も安心のダルデンヌ兄弟品質
ラストシーンが、突然ブツッと途切れ、一瞬間を置いてからテロップが流れ始める
バックには、トリとロキタが、カラオケで披露する為に覚えたイタリアの民謡(?)が流れるも、曲が短いせいで、テロップの後半は完全に静寂の中
その間、席を立つ人も、荷物をまとめる人もなく、館内照明が点灯してから静かに席を立つ様子が新鮮だった
今まで、それなりの数の劇場鑑賞しているけれど、こんな心地良い鑑賞は初めて
↓ は新宿武蔵野館に掲示されていた巨大なポスター(両端に過去作品が載っているのを撮りたくてパノラマ撮影してみたものの、、)
明日は、タイトルに痺れるアメリカ映画を