無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

594. 永遠の人

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引用元:shochiku.co.jp

 

殆どの監督作品で脚本も行っている木下恵介の1961年の作品

 

 

舞台は昭和9年阿蘇

 

戦地から一人の青年が地元に帰ってくる

 

足を負傷してしまったその青年は大地主の一人息子、平兵衛(仲代達矢

 

彼は小作人の娘、さだ子(高峰秀子)に密かに惹かれている

 

ところが、さだ子には出征中の隆(佐田啓二)という恋人がいて、平兵衛にはまったく振り向いてくれない

 

平兵衛の父の一声で、さだ子の家の農地も取り上げられると、地主と小作人の関係をいいことに、ある夜さだ子を無理矢理手籠めにしてしまう

 

 

そして、その日からしばらくして、隆が無事に帰ってくる

 

事情を知った隆は激怒し、さだ子に「ふたりでここを逃げ出そう」と夜明け前の駆け落ちをさだ子と誓う

 

しかし家族が被るであろう仕打ちを考え直した隆は、「平兵衛と幸せに暮らしてください」という手紙を残して消えてしまう

 

 

 

 

 

その後、平兵衛と結婚したさだ子は、三人の子供を産み育てるも、長男の栄一(田村正和)には「あの屈辱的な夜に身籠ってしまった子」という意識が消えず、愛情を注ぐことができない

 

そして栄一は、裕福な環境に恵まれながらも、身勝手な振る舞いが止められなくなる

 

 

 

 

フラメンコのメロディに乗せて日本語で歌われるナレーションが印象的

 

思い切った手法ながら、違和感もなく効果を発揮している

 

 

何よりも屈辱的な想いを抱えながら、妻として、母として暮らし続けるさだ子の人生を描くストーリーが強烈

 

残念ながら映像が見当たらなかったのでいくつか画像を

 

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左側が長男の栄一(田村正和

 

 

 

明日は、おそロシアドキュメンタリー映画を紹介します