無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

519. 真夜中のゆりかご

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引用元:Yahoo.co.jp

 

2014年のデンマーク映画

 

複数国による合作では何作か観たけれど、デンマーク映画としては本作が初めて

 

デンマークで作られる映画の本数はそれほど多くはないだろうけれど、日本で観られる土俵に乗るにはそれなりの篩(ふるい)に掛けられた上での話だろうから自然と期待値が上がってしまう

 

 

 

刑事のアンドレアスは、湖畔に建つお洒落な自宅に美しい妻アナと生まれたばかりの男の子とこの上なく幸せに暮らしていた

 

通報により向かった先で、アンドレアスはかつて自分が逮捕した男に再会する

 

その男は薬物依存とDVの問題を抱えていたが、その日も依然として薬物依存の様子が見られ、また同居している内縁の妻の子供は劣悪な環境に放置されていた

 

アンドレアスは自宅に戻り、妻と交代で子供をあやしながら(昼間目にした光景と比較して)自分は何て恵まれているのだろうと感じる

 

 

 

これより先はネタバレもあるし、何しろ悍まし過ぎて書けない

 

優しさや、経済力、容姿、学力など人に求められる要素はいろいろあるけれど、本作を観ると「何よりも情緒の安定が最優先」という気になる

 

 

特に前半は、登場人物の情緒不安定さに揺さぶられ続けて、酔いそうになってしまう(その時点では既にストーリーに惹きつけられていて、観続けるしか選択肢は無い)

 

中盤からは随所に差し込まれるパノラマな美しい風景が清涼剤になることもあって、何とか落ち着いて鑑賞できるようになる

 

監督はスサンネ・ビアというデンマークを代表する女性映画監督

 

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