無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1069. くもり空の下で

引用元:video.unext.jp

 

ペルーのアマゾン、リマ、アンデスという異なる土地に暮らす女性の日常を描いたオムニバス作品

 

 

 

熱帯アマゾンに暮らす少女エヴァは母子家庭に暮らしている

 

初潮を迎えたばかりで、男友達のことを意識し始めてた頃

 

ある日、エヴァが自宅に一人でいると、若い男性が突然訪ねてくる

 

彼は、エヴァがまだ幼い頃に遊んでくれた叔父で、しばらくこの家に世話になるという

 

 

 

リマの美しい海岸が見える広い邸宅に夫と暮らすヴィクトリア

 

妊活に励んでいるふたりだったが、実はヴィクトリアは夫に内緒でピルを飲んでいた

 

そんなある日、新聞にかつて一緒に暮らしていた男性の写真を見つけ、彼の所属するヨットクラブを訪ねる

 

(具体的な説明はないけれど)前夫(あるいは恋人)との間にできた女の子を、ヴィクトリアは自身の過失で失い(施設或いは病院に居る?)、その過去から立ち直れないでいたのだった

 

 

 

アンデスの山岳地帯にひとりで住むソライダ

 

飼っている鶏に餌をやり、畑仕事をし、その帰りに薪を拾ってきて夕食を作る毎日

 

時々、麓の町まで下りてきて娘と電話したり、手編みの服を売ったりしていた

 

そんな彼女の元に、息子が帰ってくる

 

「模範囚だったから早く出られた」と言う息子に会うのは7年ぶり

 

それなりの罪を犯したのだろう

 

そんな息子を不愛想に迎え入れるソライダだったが、鶏を絞めてご馳走を作って食べさせてやる

 

「出所しても仕事が無いから、しばらく泊めて欲しい」という息子は、畑に出て精を出してくれ、ソライダは幸せを感じていた

 

 

 

原題は「climas」=気候

 

各ストーリーにも、ペルーのそれぞれの場所の気候が色濃く反映している

 

世代も、場所も、生活レベルも異なる三人の女性が直面している日々が、淡々と描かれている

 

「もし、三人の女性を同じ年齢で比較したとしても、性格も暮らし方も違ったものだろうな」

 

と感じながら、同時に

 

「時代や住む場所、環境が違えば人柄も大きく変わるのかな」

 

という気も

 

 

「それからどうなったの?」と少し先まで観たい気にさせる、丁度良いオムニバス感

 

 

ペルー映画は「フロンテラ・アスール」以来だったけれど、今回はペルーに暮らす女性の日常が垣間見られた

 

同じ形式で男性版もあれば面白いのに

 

 

明日は、1969年を代表する、あのアメリカ映画を紹介します

 

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