引用元:eiga.com
テレビ番組の海外レポーターとして活躍している葉子(前田敦子)は、番組スタッフのディレクター吉岡(染谷将太)、カメラマンの岩尾(加瀬亮)、そしてアシスタントの佐々木(柄本時生)と一緒に、収録のためウズベキスタンに来ていた
しかし吉岡が効率を重視するあまりに、現地の人たちを金で(無理に)動かそうとしたり、葉子にもタフな要求を繰り返して、スタッフや現地通訳のテルム(アディズ・ラジャボフ)、そして現地の人たちの間に澱んだ空気が流れる
しかも番組の目的である、この地の湖に生息するとされている「幻の怪魚」も見つからず、収録は難航する
吉岡は何でも金で言うことを聞かせようと(今どき?)し、先輩らしき岩尾も不愛想、そして葉子も(撮影自体にはプロ意識をのぞかせるものの)現地(人)への敬意も配慮も無く、気になるのはいつも自分と日本にいる彼のこと
救いは献身的に働くテルムと佐々木、そして協力的な現地の人たち
映画の終盤、葉子がバザールで迷子になる辺りから、そうした様相に変化が起こるのが面白い
海外で撮影した日本映画は(どこかインスタントな印象で)あまり好きではないけれど、本作にはそうしたネガティブな印象が無く、しっかり現地に馴染んでいる雰囲気を感じさせた(そうではない登場人物との対比が面白い)
特にバザールで警察に捕まり、「我々はあなたが逃げるから追いかけただけで、別に悪いことをしていなければ怖がることはありませんよ」と優しい言葉をかけられるシーンでの葉子の反応が印象的だった
こういう日本人は多い(自分も含め)のだろうし、日本人の一番ダメな部分なのだろうなあ
明日は、1959年に公開されたあのフランス映画をご紹介