引用元:eiga.com
コカインをメキシコから密輸して大金を得たキャプテン・アメリカ(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)
ふたりはその資金でハーレーに跨り、ロスからマルディグラの行われるニュー・オリンズに向かう
ところが南部の州に入ると周囲の視線はふたりの長い髪に向けられ、モーテルでも宿泊を断られてしまい、やむなく野宿をしながら旅を続ける
その途中、ヒッチハイクをしていたヒッピーの男を乗せてやり、彼のコミューンで食事を振舞われたりする幸運にも、また別の町ではパレードに無許可で参加したことで逮捕されるという不幸にも見舞われながら
そして留置場で出会い、ふたりが釈放されるよう口利きしてくれた同世代の弁護士ハンセン(ジャック・ニコルソン)と意気投合し、三人でニューオリンズのあるルイジアナ州に入る
久しぶりの鑑賞ながら、シンプルなストーリーもあって、新たな発見は思ったほど多くなかった
「案外と長閑なシーンも多いなあ」とか「編集(特に音楽)が雑だなあ」とか
「とはいえ、長髪で、北部のナンバープレートで、不遜な態度という程度で、あのラストシーンに繋がるのか、、」
という印象は(最初に観た時には当時のアメリカを取り巻く環境についての知識が少なかったこともあって)以前よりも考えさせられた気がする
本作を初めて観たのは22歳の時
その直後に初めてのアメリカ旅行を控えていた
その旅では、ロスからニュー・オリンズに行き、マルディグラを楽しむ予定にしていた(出発の随分前に計画していたから、その行程は本作の影響ではなかったのだろう、実際この映画にマルディグラの印象はそれほど無いし)
それでも当時一番好きなバンドがザ・バンドだった(今も大して変わらない)自分にとって、本作が出発前の気持ちをグッと高めてくれたのは間違いない
1969年といえばビートルズの「アビイ・ロード」、ストーンズの「レット・イット・ブリード」がリリースされ、日本は西ドイツを抜いてGDP世界2位になり、「サザエさん」「タイガーマスク」「アタックNo.1」のテレビ放映が始まった年
ラストシーンの舞台となった南部(ルイジアナ州)での差別的な感覚は、当時如何程のものだったのだろう
最後に細かいことではあるけれど、冒頭にドラッグ・ディーラー役(黄色いサングラス)でフィル・スペクターが出演していた
いったいどういう経緯で出演に至ったのだろう?
明日は、引っ越しを繰り返すカップルを描いた作品をご紹介