引用元:Yahoo.co.jp
1975年のアメリカ映画
まさに70年代のアメリカがそのまま描かれているような(もちろん本作のような混沌は大袈裟だろうけれど)作品
カントリー・ミュージックの聖地、ナッシュビルでの大統領予備選挙中の5日間における熱狂ぶりと、そこに集う様々な人間模様を描いている
ベテランのカントリー歌手、病弱な人気シンガー、その夫で妻の面倒を見るのに必死のマネージャー、また次のスターを夢見ているシンガーやファンの兵士、イギリスからやってきた図々しい女性記者、それぞれの欲望が渦巻く(という表現はよくあるけれど、ここまで渦巻いているものはみたことがない)様を、ロバート・アルトマン監督がシニカルに描いている
ヘンリー・ギブソン演じる、ヘブンというベテランのカントリー歌手のいで立ちや曲調などは、日本人がイメージする「古典的なカントリー」(カントリーそのものに古典的なイメージしかない?)で、ロックの要素を抜いたプレスリーに近いのかもしれない
こういうスタイルを追求するミュージシャンが当時のナッシュビルには、プロ・アマ問わず数多く存在していた様子が良くわかる
ここから、初期のテイラー・スウィフトをイメージすれば、カントリー・ミュージックの変遷がみられるような気がする
もちろん今でもヘブンの様なスタイルは(ナッシュビル以外でも)存在するし、他のジャンルとの融合(オルタナ・カントリーなど)、また今のテイラー・スウィフトの様にもはやカントリーの要素も残していないものまで多様化したカントリーの源泉を、本作で垣間見られるもの嬉しい
ヘンリー・ギブソンといえば、本作の5年後に「ブルース・ブラザース」で、兄弟を追いかけまわすネオナチ司令官に扮している
明日は、ジェームズ・カーン主演作をご紹介